歯冠歯根破折で抜歯診断|高松市のインプラントなら吉本歯科医院

香川県高松市の噛み合わせ専門歯科医院 吉本歯科医院の吉本彰夫です。どんなに毎日歯みがきをしていても、どんなに定期的に歯医者さんに通って歯の掃除をしていても、歯が割れる時は一瞬です。多くの方が誤解していることは「歯磨きをちゃんとしていたら大丈夫」「歯医者さんで歯の掃除をしらっていたら大丈夫」と思われていることです。虫歯や歯周病で歯を抜かなくてはいけなくなることはみなさんよくご存じです。しかしまさか歯にヒビや亀裂、歯の根が折れることにより「歯を抜かないといけない」となってしまうことはご存じない方がまだまだ多いです。歯の掃除を定期的にしていたのにある日突然「抜歯診断を受けた」という方は決して少なくありません。歯を失わないためのは歯の掃除だけでは片手落ちです。実際の症例をご紹介します。決して珍しい症例ではなく50歳を過ぎた方であればよくある症例です。

歯冠歯根破折で抜歯

この患者さんは今まで虫歯にもなったことがなく食事の後はかならずフロスで歯間の掃除をし歯磨きも丁寧に習慣化されています。定期的に歯科衛生士さんに歯石も除去してもらっているので歯はいつもツルツルしています。しかしある日突然、奥歯で噛むと違和感があり「あれ?」と思い受診されました。

歯冠歯根破折で抜歯診断|高松市のインプラントなら吉本歯科医院

6番目の奥歯に亀裂が入っているように見えます。

パノラマレントゲン撮影をとってみました。

歯冠歯根破折で抜歯診断|高松市のインプラントなら吉本歯科医院

黄色い丸で囲んだ部分ですが歯が割れていることはレントゲンでは判断できません。

次にCT画像を撮影してみました。

歯冠歯根破折で抜歯診断|高松市のインプラントなら吉本歯科医院

真っ二つに歯が割れています。

さらに深い部分のCT画像です。

歯冠歯根破折で抜歯診断|高松市のインプラントなら吉本歯科医院

歯の神経部分、つまり歯の根の部分まで歯が割れていることが確認できました。

抜いた歯の状態としてはこのようになっています。歯の根の部分までまっ二つに割れてしまっています(歯根破折)。この状態になってしまっていると抜歯するしか方法はありません。

歯冠歯根破折で抜歯診断|高松市のインプラントなら吉本歯科医院

レントゲン撮影だけでは診断できないことがCT画像を撮影することにより様々な角度から見ることができます。従来のレントゲンでは2次元の平面画像しか得られません。一方、歯科用CTを用いると3次元の立体画像が得られるので、平面画像ではわからなかった歯やあごの骨の詳細な立体構造や神経の位置などを精度高く把握することができ、より適切な診断・治療が可能になります。

歯根破折(しこんはせつ)

歯根破折(しこんはせつ)とは、歯の根の部分にあたる「歯根(しこん)」が、主に縦に割れたり、ひびが入ったりすることを指します。歯根破折を起こすと、歯の根まで到達した亀裂からばい菌が侵入をしはじめます。そのため放置しておくと、腫れたり膿をもったりといった様々な症状がでるようになります。またひどい場合には歯を支えている土台である骨にまでばい菌が到達し顎の骨を溶かしてしまうこともあります。歯根破折と診断を受けた場合はほとんどの歯科医院で「抜歯診断」となります。しかし症例によっては歯を抜かなくても済む場合もありますので吉本歯科医院の抜歯診断をご覧ください。抜歯の診断は医院によって違います。

日本人の抜歯原因の第3位「破折」

※平成30(2018)年11月公益財団法人 8020推進財団より抜粋

意外に知られていないのですが日本人の抜歯の原因第3位は「破折」です。歯周病や虫歯はイメージが付きやすいかと思いますが実は破折によって歯を失っている方は多いです。私が実際に患者さんのお口の中を診させて頂いたところ歯周病や虫歯の進行により歯を抜かれた方の中にも歯が割れている、歯の亀裂等の「破折」を起しているケースは非常に多いです。歯根破折で歯を失っている方は非常に多い可能性があるのですがあまりも知られていないのが現状です。

就寝中のマウスピースで歯の破壊を予防

歯軋りや食いしばりにより歯がすり減ったり破壊(折れたり、割れたり、ヒビが入ったり)することを知って下さい。歯軋りや食いしばりにより歯を失うことはあります。歯軋りは、99%の方がしています。どんな方でも歯軋りはしておりそれが正常なんです。歯軋りを無意識に最もしている時間帯が実は寝ている時なのです。寝ている時が一番恐ろしいのです。「私は、歯軋りなんかしていないよ」と思われている方もいるのですが歯軋りは全員しています。それをくい止める必要があるのです。
夜間就寝中の歯軋りというのは無意識ですので皆さん「僕はやってるよ」「私はやってるよ」なんて意識は一切ありません。
食事の時はどうでしょうか?硬いものを噛んだ時、石を噛んだ時、「痛い!」と思うわけです。なので意識して、噛むのをやめます。しかし、寝ている時は容赦なくやる訳です。
ガンガンガン! ギリギリギリ!容赦なく、です。その時が1番怖いのです。
寝ている時の歯軋りや日常的な食いしばりにより歯が折れたり、割れたりして歯を失うことがあることを知って下さい。

これは破折予防のためのマウスピースです。硬いものですがこのように作成して3ケ月で真っ二つに割れてしまうケースもあります。それだけ夜間喰いしばって力がかかっているということです。マウスピースは壊れたり割れたり穴が空いたとしても何度も修理すればすみますが、あなたの歯はそうはいきません。マウスピースはあなたの歯が割れたり穴が空いたりする身代わりとなって壊れてくれています。

咬む力、破折により歯を失っていくということを知って下さいね。

Follow me!