インプラント治療の成否を左右する「全身状態」とは?50代・60代の注意点|噛み合わせ専門の吉本歯科医院|香川県高松市

こんにちは。香川県高松市で咬み合わせを専門とする「吉本歯科医院」院長の吉本彰夫です。
50代や60代を迎えると、過去に治療した歯がドミノ倒しのように悪くなったり、合わない入れ歯に悩まされたりして、インプラント治療を本格的に検討される方が急増します。
しかし、インプラント治療を成功させるために、お口の中の骨の量や咬み合わせと同じくらい重要な「ある要素」が見落とされがちです。
それは、患者様ご自身の「全身の健康状態と栄養状態」です。 特に、事前の精密な全身検査を行わずに手術に臨むと、せっかく入れたインプラントが全く骨とくっつかずに抜け落ちてしまうという、非常に悲惨な結末を招くリスクがあります。

当院には、地元高松市だけでなく、四国各地から多くの患者様がご来院されます。 「どうして吉本歯科医院を選んでくださったのですか?」と患者様にお尋ねすると、「治療後に何でも美味しく噛める快適な生活を送りたいから」という理由はもちろんですが、それ以上に「インプラント治療に対する吉本歯科医院の徹底した医療安全への取り組みに賛同したから」という温かいお声を非常に多くいただきます。当院では、かなりご高齢になってもインプラントなどの外科治療を希望される患者様が少なくありません。 全身のリスクを十分に把握することは、あらゆる年齢層で必須ですが、患者様の平均年齢が高い場合、そこには本人すら気づいていない「さまざまな健康リスク」が隠れていると考えなければなりません。今回は、当院が患者様の命と歯を守るために実践している「医科歯科連携」と「妥協のない医療安全対策」についてお話します。

目次

骨とインプラントをくっつけるのは、お口ではなく「あなたの体」です

インプラントと天然の歯との構造の違い

インプラント治療は、顎の骨にチタン製のネジ(人工歯根)を埋め込み、それが骨としっかりと結合することで初めて成り立ちます。ここで重要なのは、インプラントを骨と結合させ、傷口の歯茎をきれいに治すのは、歯科医師の技術だけでなく、患者様ご自身の「治癒力(体を治す力)」であるということです。もし、皆様の体が「傷や骨を治せる栄養状態」にない場合、どんなに腕の良い歯科医師が精密な手術を行っても、インプラントは骨とくっつくことができずにグラグラと動いて抜けてしまいます。

歯科麻酔科医の参画と、提携病院での「3つの必須スクリーニング検査」

吉本歯科医院では、インプラント治療をご希望の患者様全員に、必ず近くの提携病院にて手術のために必要な「血液検査」「心電図検査」「骨密度検査」を受けていただいております。これらを行うことで、手術が安全にできるかどうかの判断だけでなく、治療後の予後(インプラントがどれくらい長持ちするか)まで科学的に予測することが可能になります。さらに当院では、術前の問診・説明から、術中・術後の管理に至るまで、経験豊富な「歯科麻酔科医」が治療チームに携わっています

①「心電図」による循環動態のリアルタイム管理

一般的な歯科医師は、外科手術の経験の有無にかかわらず、循環動態(心臓や血圧など)の全身管理に関する知識が十分ではないケースが多々あります。 例えば、病院から送られてくる検査結果に「右軸偏位」と書かれていても、その臨床的意義を正しく理解し、手術前に何を把握しておくべきか即座に判断できる歯科医師は多くありません。

インプラントは骨に対する外科手術を伴うため、健康な体であっても、手術中にはある程度不整脈が記録されます。 生体モニターが不整脈を示した際、「患者様にもともと既往としてあった不整脈なのか?」「もともとはなかった不整脈なのか?」「何が危ない兆候なのか?」をその場で瞬時に見極められる専門医(歯科麻酔科医)を配したチーム態勢にしておくことが、医療安全上きわめて重要なのです。

②血液検査で最初に見極める、天敵「貧血」と「糖尿病」

血液の中にある「ヘモグロビン」や「赤血球」は、全身のあらゆる細胞に酸素を送り届ける重要な配達員です。

  • 貧血の危険性:ヘモグロビンや赤血球が不足した貧血状態では、傷口を治す細胞に十分な酸素が行き届かず、インプラントが骨と結合できなくなってしまいます。一般的な外科手術では、ヘモグロビン値「10」以上、赤血球数「300万」以上が安全基準ですが、日常生活では数値が「9」程度に低下していても全く自覚症状がないため、事前の血液検査を怠ると見逃したまま手術を行ってしまう恐れがあります。
  • 糖尿病のリスク:血糖値のコントロールが悪い状態(HbA1cが7.0%以上など)で手術を行うと、傷が治りにくく、感染症を起こすリスクが極端に高まります。

③「歯とは関係ない」に潜む罠。歯科麻酔科医による精密な事前問診

ほとんどの歯科医院で、初診時や外科手術前に全身疾患などの問診を行っているはずです。しかし、「歯科の治療には関係ないだろう」と患者様ご自身で勝手に判断して、持病や病歴を記入しないケースが意外に少なくありません。

しかし、術中や術後に偶発症が起きた場合、「問診で患者様からの申告がなかった」という理由だけで、医院側の善管注意義務(最善を尽くす義務)が免責される時代ではなくなってきています。そのため、できる限りリスクを事前に吸い上げて把握する体制が必要不可欠です。

その代表例が「緑内障」です。インプラント手術中の緊張感や精神的不安、恐怖心を和らげるために、当院では局所麻酔と合わせて「静脈内鎮静法」などの点滴による鎮静を併用します。その際、広く使用される鎮静薬(ジアゼパム、ミダゾラム、フルニトラゼパムなど)は、「閉塞隅角(へいそくぐうかく)緑内障」の患者様に対しては「禁忌(絶対に使用してはならないお薬)」とされています。これらの薬の抗コリン作用により、眼圧が急激に上昇し、緑内障の症状を著しく悪化させる危険性があるからです。

しかし、患者様からすると「目と歯は関係ない」と思われがちです。 当院では、単に「緑内障はありませんか?」と聞くだけでなく、「この病気があると、麻酔の薬でこのようなリスクが生じます」と丁寧に示すことで、正確な情報を聞き出せる仕組みを作っています。実際に、歯科麻酔科医の問診によって初めて「閉塞隅角緑内障」であることが判明し、眼科の主治医と情報共有を行うことで安全に手術にこぎ着けた事例もあります。


【当院の安全基準】提携内科クリニックと連携した「3つの必須検査」

吉本歯科医院では、インプラント手術を安心・安全に行い、長くご自身の歯として使っていただくために、歯科医師の勘やお口の中だけの検査で安易に手術を行うことは絶対にいたしません。インプラント治療をご希望の患者様には、必ず当院の提携内科クリニックにて、インプラント手術のために必要な以下の「3つの精密検査」を受けていただいております。

①血液検査(提携内科クリニックでの検査)

貧血(赤血球やヘモグロビン値)の有無はもちろん、傷の治りや骨の回復に欠かせない「鉄」や「亜鉛」の不足、骨の代謝に関わる「ビタミンD」、さらに「血糖値(糖尿病リスク)」など、栄養状態を含めた全身の健康状態を客観的な数値で詳細に把握します。感染症の検査も行います。

インプラント治療の成否を左右する「全身状態」とは?50代・60代の注意点|噛み合わせ専門の吉本歯科医院|香川県高松市


②心電図検査

インプラント手術は局所麻酔や静脈内鎮静法などを用いて行いますが、手術中の心臓への負担や血圧の急激な変化など、万が一のトラブルを未然に防ぐため、循環器系が手術にしっかりと耐えられるかを事前に確認します。


③骨密度検査

インプラントを支える土台となる顎の骨が、十分に強固であるかを調べます。50代・60代に増える骨粗鬆症のリスクや、骨の密度が低下していないかを科学的に測定し、安全にインプラントを埋入できるか診断します。


全身疾患をお持ちの方へ:主治医の先生との緊密な連携

高血圧、糖尿病、心臓疾患、骨粗鬆症など、すでに全身的な疾患をお持ちの方や、継続的にお薬を服用されている患者様に対しては、当院から現在通われているかかりつけの主治医の先生へ必ず紹介状を執筆いたします。主治医の先生に現在の病状やお薬の状況を詳しく問い合わせ、「インプラント治療を受けてもいいかどうか」の専門的な判断を直接あおぎ、医科との緊密な連携と安全の合意を得た上で初めて治療計画を立てていきます。このように、お体へのリスクを極限まで排除する徹底したシステムを整えているからこそ、私たちは安全で確実なインプラント治療をご提供できると考えております。

【よくあるご質問(FAQ)】

Q1. なぜ歯科のインプラント治療なのに、内科での「心電図」や「骨密度」の検査が必要なのですか?

A. インプラントは顎の骨にネジを埋め込む「外科手術」だからです。手術中に心臓や血圧に問題が起きないか(心電図)、埋め込む骨がスカスカでインプラントを支えきれなくないか(骨密度)を事前に医科の専門的なアプローチで確認することは、医療事故を防ぎ、治療を確実に成功させるために不可欠なステップです。


Q2. 持病がなくても、医科での検査は必ず受けなければいけませんか?

A. はい、吉本歯科医院でインプラント治療を希望されるすべての患者様に必須で受けていただいております。自覚症状がなくても「隠れ貧血」や「隠れ血糖値異常」が確認されることは非常に多いため、事前の安全基準を満たしていることを客観的に確認してから手術に臨みます。


Q3. 糖尿病などの持病がある場合、かかりつけの主治医への紹介状はどのように書かれるのですか?

A. 当院から主治医の先生へ、インプラント手術の術式や使用する薬剤などの詳細を明記した公式な紹介状をお送りします。現在の血糖コントロール状態(HbA1cの値など)や手術を受ける上での注意点について主治医の先生からご返答をいただき、医科と歯科が同じ歩幅で安全を確認しながら進めていきます。


Q4. 60代の女性ですが、骨密度検査で骨が弱いと言われたらインプラントは諦めるべきですか?

A. いいえ、諦める必要はありません。事前にお体の数値が分かっていれば、手術の前に提携内科と連携して、カルシウムの吸収を助ける「ビタミンD」の栄養改善を行ったり、お薬の調整などを行うことで、骨の状態を安全圏に引き上げてから手術を行うことができます。


Q5. タバコを吸っているのですが、血液やインプラントへの影響はありますか?

A. 非常に大きなリスクがあります。タバコに含まれるニコチンは血管を強く収縮させるため、お口の中の血流(血の巡り)が極端に悪くなり、酸素や栄養が傷口に届かなくなります。これにより、喫煙者のインプラント手術の失敗率は非喫煙者の2倍以上に跳ね上がります。安全な手術のため、当院では治療を機に完全な禁煙をお勧めしています。


Q6. 血液検査で栄養不足(鉄、亜鉛、ビタミンDなど)が分かった場合、どのように改善するのですか?

A. 検査データに基づき、食事の指導や、必要に応じて医療用の適切なサプリメントの服用指導を行います。数値が低いまま慌てて手術を行うのではなく、お体の数値を安全圏まで引き上げ、インプラントが骨としっかり結合できる準備を整えてから手術を進めます。


Q7. 高血圧や心臓病などの持病で「血をサラサラにする薬」を飲んでいますが、インプラント手術は受けられますか?

A. はい、可能です。ただし、血をサラサラにするお薬をご自身の判断で一時的にストップすることは、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こす極めて危険な行為です。必ずかかりつけの主治医の先生へ紹介状を書き、お薬を継続したまま手術を行うか、一時的に調整するかなどを緊密に連携した上で、安全に手術を行います。


Q8. 提携内科での事前検査は、どのタイミングで行うのですか?

A. 当院での「咬み合わせ相談(初診)」や、レントゲン・CTを用いた精密な歯科診断を行った後、手術予定日の数週間前から1ヶ月ほど前に提携内科クリニックで受けていただきます。検査結果をもとに、お体を万全のコンディションに整えた上で手術日を迎えていただきます。

吉本歯科医院の「インプラント初診パック・咬み合わせ相談」のご案内

レントゲンでは見えない「骨が溶ける」恐怖。50代からの歯科治療でCT撮影が欠かせない理由【香川県高松市・補綴(ほてつ)専門 吉本歯科医院】

「入れ歯が合わなくて毎日の食事が苦痛だ」 「骨が少ないと言われたがそもそも自分はインプラントができるのだろうか?」 そのようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ香川県高松市の吉本歯科医院へご相談ください。当院では、インプラント治療や入れ歯治療をご検討中の方向けにインプラント初診パック」をご用意しております。 3DデジタルCT撮影による精密な顎の骨の診断、咬み合わせ専門医によるお口全体のバランス診断を通じて、あなたのライフスタイルやご希望に最も適した治療プランをご提案いたします。(※このインプラント初診パックは、ご自身のお口の現状とリスクを正確に知っていただくための検査・診断パッケージです。)お電話またはWEBよりお気軽にご予約ください。

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