
香川県高松市の噛み合わせ専門歯科医院 吉本歯科医院の吉本彰夫です。
「歯には自信がありました。虫歯なんて1本もないんです。」
そう話されるのは、50代の男性患者さん。
ところが、特殊なライトで歯の裏側から照らしてみると――
歯の内部には、無数の細かいヒビが走っていました。

「えっ!?こんなにヒビがあるなんて……」
鏡では見えなかった“真実”に、患者さんは驚かれました。
歯に自信のある方ほど、ある日突然「歯が割れました」「抜歯しかありません」と診断を受けるケースが少なくありません。
年齢を重ねるとともに、歯も“経年劣化”によって摩耗していきます。
毎日の咬む力や歯ぎしりの影響で、歯の中にできた無数のヒビが、ある日突然「パーン」と割れることがあるのです。
放置された“歯のヒビ”。
このヒビが原因で、ある日突然歯が真っ二つに割れてしまうことがあります。
それが「歯根破折(しこんはせつ)」です。
歯根破折とは?
見えないところで静かに進む“内部崩壊”
歯根破折とは、歯の根元(骨の中にある部分)が
縦にヒビ割れを起こす状態です。

歯の表面が割れるよりも厄介で、細菌がその割れ目から侵入し、
歯を支える骨を溶かしてしまうこともあります。
多くの場合、「抜歯」せざるを得ない結果になります。
神経がある歯・ない歯で違う“サイン”

神経を取った歯は折れやすくなっています。
「歯が折れた」「歯が割れた」ということで来院される患者さんのお口の中を拝見すると、その多くは すでに神経を取ってしまっている“死んだ歯” です。
歯の神経を取るということは、同時にその中を通る 血管も取り除く ということを意味します。
この血管こそ、歯に栄養を届けている重要なルートです。
つまり、神経を取った歯は栄養の供給を断たれた状態、言わば「枯れ木」のような歯になってしまうのです。
その結果、歯の強度は生きているときのわずか1/10 にまで落ちます。
神経を失った歯の症状
神経を取った歯(=失活歯)は、もう痛みを感じません。
そのため、割れても折れても気づかず、腫れたり膿が出て初めて発覚するケースも少なくありません。
一方、神経が生きている歯(=生活歯)は、割れた瞬間に激痛が走ります。
噛むと電気が走るような痛みを感じることもあります。
つまり、「痛くない=大丈夫」ではない のです。静かに進むヒビこそ、最も怖いのです。
歯が割れる原因は“年齢”ではなく“力の偏り”

「年だから仕方ない」と思いがちですが、歯が割れる原因の多くは“力のバランスの崩れ”です。
咬み合わせがずれて一部の歯に過剰な力がかかると、毎日の食事や就寝中の食いしばりで歯は疲労していきます。
女性でも100kg、男性では200kg近い力がかかることもあります。どんなに丈夫な歯でも、この力に毎日さらされればヒビが入ります。
歯の破折は“雨垂れ石を穿つ”現象
雨だれ石をうがつという言葉があります。
軒先から落ちるわずかな雨垂れでも長い間同じところに落ち続ければついには硬い石に穴をあけるという意味です。
たとえ弱い咬む力だったとしても毎日毎食、毎晩の歯軋りのたびに力がかかり続けたとしたら必ず破壊されていくのです。

強い力が一度にかかって割れるのではありません。
小さな力でも長期間かかり続けると、歯は“疲労”していきます。
ちょうど、割りばしを何度も押し曲げているうちにパキッと割れてしまうように。
実際に診療室で患者さんに割り箸を使ってご説明しています。これは割りばしです。

割りばしに力がかかると隙間が開きます。

力がかからなくなると割り箸の隙間は閉じます。
力がかかって隙間が開くと歯の場合には歯がしみます。
力がかからなくなるとその隙間が閉じてしみなくなっていきます。
割り箸を何度も何度も力を加えて、ある限界点に到達した時一気に割り箸は割れてしまいます。
われた割り箸の断面は硬いですよね。
直線的ですよね。
歯も同じように割り箸を割った時のように直線的に硬い面を残しながら割れてしまうのです。
歯も、毎日の食いしばり・咬みしめによる小さな力の積み重ねで、ある日突然、限界を迎えるのです。
歯根破折は予測できない――だからこそ「力」を診る
歯根破折はレントゲンにもほとんど映りません。
どの歯がいつ割れるか、予測は不可能です。
だからこそ、「痛くなる前」に力の偏りを検査することが重要です。
咬み合わせのズレを整え、歯にかかる負担を分散させることで、破折は防ぐことができます。
歯を守る3つのステップ
✅咬み合わせの精密検査
どの歯に力が集中しているかをチェックします。
✅夜間の食いしばり対策
咬合安定マウスピースで力を緩和し、歯へのダメージを減らします。
✅定期的な咬合調整
詰め物や被せ物のわずかな高さの違いも、力の偏りを生みます。
メンテナンスで微調整しておくことが大切です。
まとめ
歯が割れるのは「老化」ではなく「力の問題」。歯根破折は予測できませんが、防ぐことはできます。
見えないヒビを放置しない。
咬み合わせの力を整えることで、あなたもご自分の歯で“生涯現役”でいられるようにサポートします。
虫歯がなくても歯は割れます。虫歯菌や歯周病菌がない歯であっても歯は「力」によって破壊されることを知って下さい。
「痛くないから大丈夫」と思っている今こそ、咬み合わせの検査を受けるタイミングです。
歯を守る鍵は、「歯を磨くこと」だけでなく“力を整えること”。
吉本歯科医院では、「力のバランスを整えることで歯を長持ちさせる」ことを最優先にしています。
香川県高松市の吉本歯科医院は、四国全域から来院される咬み合わせ専門の歯科医院です。
咬み合わせ・歯の破折・顎の痛み・歯ぎしりなど、“力が原因のトラブル”でお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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吉本歯科医院は咬み合わせの補綴(ほてつ)歯科専門医
吉本歯科医院の院長、吉本彰夫は「補綴(ほてつ)歯科専門医」として、咬み合わせの微妙なずれまで徹底的に診断し、最適な治療プランを提案しています。義歯治療は見た目の回復だけではなく、噛む力を取り戻し、食事を楽しみ、心から笑える毎日を支えるための大切な治療です。
もし「どの治療を選べばいいのかわからない」「本当に自分に合う方法を知りたい」と迷っているなら、ぜひ一度、補綴治療の専門医にご相談ください。複数の選択肢を一緒に考え、あなたにとって最適な答えを一緒に探し出すお手伝いをいたします。
あなたが再び、自分の歯で噛む幸せを感じ、笑顔に自信を持てるように――それが私たち補綴専門医の願いです。



