香川県高松市の噛み合わせ専門歯科医院 吉本歯科医院の吉本彰夫です。抜歯即時インプラントについてメール相談を頂くことが多いのでこちらにご紹介しておきますね。
抜歯即時インプラントとは
抜歯即時インプラントとは、歯を抜歯した直後にインプラント手術を行い、同じ手術でインプラント（人工歯根）を埋入することを指します。通常、歯を失った場合、まずは抜歯を行い、その後にインプラント手術を行うことが一般的ですが、抜歯即時インプラントでは抜歯とインプラント埋入が同時に行われます。この手法の利点はいくつかあります。まず、患者は歯を抜歯した後、インプラントを待つ必要がないため、治療期間が短縮されます。また、抜歯後の骨の吸収を防ぎ、インプラントがより安定した状態で統合される可能性が高まります。さらに、一度の手術で済むため、患者の負担も軽減されます。ただし、抜歯直後にインプラントを埋入する手術は技術的に複雑であり、適切な患者の選択と適切な手術計画が必要です。また、感染や骨の問題などの合併症のリスクも考慮する必要があります。
抜歯即時インプラントの利点
①治療期間の短縮
従来の手法では、歯を抜歯してからインプラント手術を行うまでの期間が2〜6ヶ月かかることがありますが、抜歯即時インプラントでは同時に手術が行われるため、治療期間が大幅に短縮されます。
骨吸収の防止
歯を失った後、骨は時間とともに吸収されていきますが、抜歯直後にインプラントを埋入することで、骨の吸収を防ぐことができます。これにより、将来的な骨の量や質の減少を抑制し、インプラントの成功率を高めることができます。
一度の手術での完了
従来の手法では、抜歯後に別の手術でインプラントを埋入する必要がありましたが、抜歯即時インプラントでは一度の手術で済むため、患者の負担が軽減されます。
自然な外観と機能
抜歯即時インプラントは、その日のうちに仮の歯が入ります。そのため失われた歯を速やかに補うため、見た目や噛む力などの機能の回復が早いです。これにより、患者は自然な外観と機能を迅速に取り戻すことができます。
抜歯即時インプラントはこんな方に最適
健康な骨の状態を維持している人
抜歯即時インプラントは、骨の吸収が進んでいない場合に最も効果的です。したがって、歯を失った後できるだけ早くインプラント手術を行うことが推奨されます。しかし骨がない方、骨が少ない方であってもインプラントは可能です。骨がない方でもインプラント
歯周病やその他の口腔疾患が進行していない人
インプラント手術を行う前に、歯周病やその他の口腔疾患が治療され、口腔内の健康が確保されていることが重要です。口腔内の炎症や感染がある場合、インプラント手術の成功率が低下する可能性があります。その場合は歯周病治療を優先します。
良好な全身的健康状態を維持している人
インプラント手術は一般的に、全身的な健康状態が良好であり、手術に関連するリスクが最小限である場合に行われます。特に、骨粗鬆症や免疫不全疾患などの条件がある場合は、注意が必要です。
単一歯または複数の歯の置換が必要な人
単一の歯または複数の歯を失った人にとって、抜歯即時インプラントは外見と機能の回復が速やかに行われるため、良い選択肢となります。
早期介入が求められる場合
抜歯直後にインプラントを埋入することで、骨の吸収を防ぎ、インプラントの成功率を高めることができます。したがって、早期介入が求められる場合には抜歯即時インプラントが有益です。ただし、抜歯即時インプラントが適切な治療法であるかどうかは、患者の個々の状況や口腔内の状態によって異なります。したがって、歯科医や口腔外科医との十分な相談と評価が必要です。
抜歯と同時にインプラントを入れて綺麗に治療した症例
抜歯と同時にインプラントを入れて綺麗に治療した症例をご紹介します。
患者様の症状
患者様の症状は、上顎の奥歯を失っておられたため前歯でずっと噛んでいました。噛む力に耐えきれず前歯がグラグラと動き出しはじめていました。
治療方法と治療期間
上顎All-on-4 埋入当日に固定用仮歯装着
上顎に4本のインプラントを埋入・上顎:約1年(12ヶ月)
治療結結果
左下奥歯の被せ物をやり替え左右上下の噛み合わせが安定し食事のしづらさが改善されました。
費用
総額:3,300,000円(税込)
上顎義歯:3,300,000円(税込)
・3次元画像診断､インプラント治療計画料
・インプラント手術､即日補綴物(仮義歯10本程度)費用
・4ヶ月までのメインテナンス･指導料
・最終補綴までの修理などの費用
・静脈鎮静麻酔1回分
・最終補綴物
・最終補綴物装着日から2年間のメインテナンス費用
治療を行う上での 注意点 (リスク・副作用)
・残存歯すべてを抜歯する
・公的医療保険適用外治療になる
・治療期間がかかる
・術後腫れが1週間程度でる
・内出血やあざがでることがある
・下顎神経に痺れが出ることがある
・骨とインプラントが結合するまでの期間(平均的には3ヶ月～4ヶ月程度)柔らかい食事など食事制限がある
・仮歯は強度確保のために厚めの形にしているのでしゃべりにくい噛みにくいを感じます。また、見た目が自然な歯に見えない時期がある
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