2009.06.17いいサービスも受け手次第
ご夫婦で治療に通われている患者さまが吉本歯科医院には多くいらっしゃいます。
昨日、今日とたまたま素敵なご夫婦がお越しになりお話をさせて頂く中で、感じたことがありました。
こちらのご夫婦はお二人そろって、いつもとても私たちスタッフ全員に優しく、あたたかい心遣いをして下さいます。いつも治療以外の大切なことも私たちに教えて下さったりします。
玄関を開けて入って来られた時からその「いい雰囲気」は漂っており、「今日もよろしく」と受付をすませ笑顔をかけて下さいます。
私たちもお話するのが楽しいものでついつい話し込んでしまったります。
(診療室から「いい加減にしなさい」と院長が怒っています・・・)
治療中には、スタッフやドクターの話には丁寧に耳を傾けて下さり、的確な質問を返して下さいます。
きちんと理解しようとして聞いて下さっているのがわかる質問だったりします。
そして、治療が終了すると、必ずこちらが恐縮するほどの感謝の言葉をドクターだけでなく、スタッフみんなにかけてくださいます。
ご主人と奥様はやはり雰囲気が似てくるんでしょうか?笑った顔がそっくり(^^)
信頼してまかせて下さっていることを本当に感じるので、期待にどうしても応えたい、喜んで頂きたいとみんなが心から思ってしまう瞬間です。
毎回毎回、そんな感じなので、どうしても私たちスタッフの中では、ミーティングで話題になってしまいます。
ミーティングで話し合うのは、お越しになる患者さまの診療内容についてはもちろんですが、
その患者さまの印象や、雰囲気などもどうしても話題になってしまいます。
やはり、私が感じがいいな、と思う患者さまはスタッフ全員がやはり、「大好き」なんですね。
いつ優しくしいただけるので、嬉しくなってみんな好きになってしまうのです。
「大好き」なので、その患者さまが来られると当然、顔が笑ってますし、その患者さまをがっかりさせたくない、と思ってしまうので対応にも気合が入ります。
帰り際には、お見送りをしたいので、どうしてもお顔を見に玄関まで行ってしまいます。
その患者さまと私たちスタッフとの間にはいいコミュニケーションの循環が巡っています。
そう考えた時、医療に関らず、あらゆる人との対応の場は、提供する側ももちろん大事ですが、
受け取る側も、いいものを受け取るには意識が必要だな、と感じます。
この患者さまは、おそらく吉本歯科医院以外でも、例えば、お仕事の場や、趣味の場においてでも
このように周囲に気遣いをされておられるんだと思います。
私たち歯科医院は、サービス業ではありません。
しかし、心の中にはやはり「サービスマインド」は必要だと思っています。
吉本歯科医院にせっかく来て下さった患者さまに「心地のいい治療を提供する」というためには
「人をもてなす」という意識は絶対に必要だと思うからです。
医療であれ、サービス業であれ、会社組織であれ、何であれ、人が人と関るという点において
心地の良い気持ちの交流があれば、その「仕事」はもっといいものになりますよね。
事務的に言われた業務だけやっていれば「仕事」してるのか、と言ってしまえばそれでは
機械の方が上等なので、わざわざ血の通った人間がしなくてもいいのです。
「心遣い」や「おもてなしの気持ち」は、人間だけができる行為です。
吉本歯科医院であれば、最善の治療をきちんと行なうことは、もちろんですが、
そこに付随して患者さまとの気持ちの交流があります。
信頼してちゃんとまかせて下さる。
ドクターの言うことをちゃんと守って下さる。
衛生士の話をちゃんと聞いて下さる。
受付でのお約束を守って下さる。
そんな患者さまとの出会いは、私たちスタッフ全員の気持ちをものすごく前向きに
そして優しいものしてくれます。
今までもそんな体験が何度かありました。
そういう時は、何もかもがうまく行くんですね。不思議と。
患者さまはもちろん喜んで下さいますが、何より嬉しいのは私たちスタッフだったり、院長だったりします。
医療を提供する側と、受け取る側の関係性がうまくいった時はこんなことがたびたび起こります。
これはもう絶対に受け取る側の能力だと私は思っています。
今、世の中のほとんどの人がやっているのは、「自分が言いたいことだけを自分勝手に言う」自己主張です。
「自分はこうだ!」「もっと自分の言うことを聞いてよ」みたいな、自己主張です。
そういう人の出してるオーラ?は、見ていたらすぐに分ります。
自己主張ばかりの人は、自分のことにしか気がいっていない人は、周囲に気遣いができませんので隙だらけです。もちろん人の話もほとんど聞いちゃいない。
逆に考えてみたらすぐに分ることですが、
自分の自己主張を聞いてくれる人や、自分の話をぜ~んぶ聞いてくれる人のことは何でもやりやすいので勝手に好きになってしまいます。
いつでもどこでも好かれているので勝手に人間関係はうまくいきます。
そこで、自分がその人を好きか嫌いかは実はどうでもいいことで、
「自分を受け入れてくれる場所を自分で意識的に作りだす」ということは、とっても高度な考えだと思います。
吉本歯科医院のベテランスタッフ、カウンセラーの森下などは、無意識的にそれをやってのけている存在です。(宣伝しちゃった♪)
時々、それは八方美人のようで嫌だ、という人もいますが、それは全く違います。
自分が目の前の相手を好きか嫌いか、という幼稚な考えではなく、目の前の相手は自分に対してどうなのか?という点に意識を向けます。
今、目の前の相手の言いたいことは何なのか?に集中し、真剣に心を傾ける。
相手のいうことを聴く、ということは、実は自己主張、プレゼンテーションより高度な技だと思います。
どこまでも積極的に、自分によって「相手の話の奥を引き出しにいく」という技です。
日本人だけじゃないでしょうか?
そんな高級な考えを日常の中で当たり前のように使えていたのは。
そうこうしている間に、子供がお腹をすかせて待っている時間がやってきてしまいました。。。
毎日はあっという間に過ぎてしまいます。