2010.05.07社員教育というものをつくづく考えました。。。
昨日の夕方、診療が終った患者さんと、受付窓口で話をしていた時のこと。
当院の受付の樋口が、患者さんに、「この電動歯ブラシって他のメーカーのとどう違うの?」と
質問を受けました。
吉本歯科医院では、ソニッケアという音波式電動歯ブラシをおすすめしております。
インプラント治療後の患者さまや、矯正治療中の患者さまには必ずお使い頂いているものです。
当院院長が各社のものをそれはそれはいろいろ研究した結果、このソニッケアが今のところ
一番いい!と、確信したので、吉本歯科医院では、採用しています。
さて、先ほどの、患者さんに質問された
「この電動歯ブラシって他のメーカーと何がどう違うの?」という質問に対し
樋口は、躊躇することなく
「はい(^^)この歯ブラシの特徴は~~~、効用は~~」と非常にわかりやすい患者さん視点の言葉を使って、流暢に話をしたわけなのです。
それを横で聞いててすごいなあ、と単純に感心しました(笑)
もちろん自分のところで扱っている商品なので「きちんと説明できる」ということは当たり前で
必要なことなのですが、
さらりと、しかも、わかりやすい言葉で、端的に。。というのはとても高度なことです。
樋口の説明を聴きながら
「へえ、そうだったの?これってすごいもんなんやねえ~~」と、ひたすら感心(^^;)
後で、樋口に聞きました。
「ねえねえ、なんでそんなにサラリとわかりやすく話せるわけ?」と。
すると、彼女
「受付にいるといろんなことを患者さんから質問されるんです。」
なんですって。
そう、受付は、実は、「患者さんが一番なんでも言いやすい場所」です。
そして「質問を受けやすい場所」です。
もちろん「お褒めの言葉」を頂く場所も、ここ。
逆に診療室での嫌なことや、院長やスタッフに対する不満が噴出すのもこの場所、です。
ですから、私は、吉本歯科医院の受付は、
吉本歯科医院の顔
吉本歯科医院の第二の院長席
と呼んでいます。
例えば、病院。
病院以外でも、どこの会社でも同じなのですが、一番最初に患者さんやお客さんと接するシーンが
受付です。
もっと言えば、電話応対が一番最初かもしれません。
インターネットが普及し、メールでのやり取りが増えてくればくるほど
生身の人間が話す言葉や、対応に「差」がついてきます。
私などは、そのあたりは露骨なので電話をかけて、第一声で感じが悪かったら
「あっ、間違えました」ときります(--)
情報を事前に仕入れておいて、「行こう」と思っていても、です。
また、病院に実際に行って、受付での感じが悪かったら
よっぽどでない限り、二度と行きません。
極端ですが、私と同じような方は、結構いる、と思うのです。
特に女性は、そういった末端の現場対応にものすごく敏感です。
末端での応対が悪いということは、あとの奥行きは押してしるべしであろうと、連想してしまうのです。
話は戻りますが、
一度質問されたことは、樋口は必ず院長やスタッフに確認して次には的確にお答えできるように
自分の中で考えます。
そしてメモを取り、理解するまで質問します。
そうやって知識を自分の中に取り込み血肉にしていくわけです。
こういった一連の「学ぶ」という流れは、樋口の自発的なもの、によります。
彼女の「なんでも細かくメモを取る」という習慣は非常にいいと私は思います。
私は、なんでも「聞いたそばから忘れていく」ような人間なので、樋口を見習って最近では
よくメモを取っております(^^;)
「この商品について、この治療についてちゃんと答えられるように勉強しておいてね」と
樋口に言った記憶はまったくありません。
あくまでも、自発的に、というところが、やはり「ミソ」なのです。
これは、樋口に限らず、森下、加島、田中、杉本、小田みんな、同じです。
与えられなければ学ぼうとしない人を、どう外から教育しようとしてもやはり限界があります。
自分で「はっ」と気がつき、学び取っていく人と
そうでない人では、出てくる言葉が違います。
そう考えると世にあるいわゆる社員教育やら、セミナーやら、ということをつくづく考えました。
「自分が学ぶ」という気持ちを引き出せることが、あえて言うなら社員教育だと思います。
安心して自分を発揮できる場作りをして
細やかな気遣いをしあえる風土を職場に作っていくこと。
これだって、社員教育です。
外から強制的に詰め込む、変えていくということはものすご~くエネルギーが必要で
かつ、軍隊的になってしまうので、教育するほうも、されるほうも、とってもしんどい(泣)
カリキュラムを細分化して、一番目にこれを教育し、2番目にこれを教育し、というのが
通常の教育研修の流れだと思うのですが、
これだって、私から見ればとっても効率の悪いことをやっているなあ、と思えてなりません。
まさに一を聞いて10を知ることを、
一に対して一のみを教育しているようなもの。
一を聞いて10を知れる人は、1×1=無限に広がっていくものなのですが
一に対して一のみを教育する場合には、永遠に1×1=1でしかないような気がしませんか?
素晴らしいことができる人や
自分ができないことをできている人からは
その技を盗み取っていく、ということを当たり前にしていくと、その職場で働く人の仕事の
質は格段に上がると思います。
例えば、患者さんが、お手洗いに行ったとします。
吉本歯科医院ではお手洗いに入る際にはスリッパを脱ぎます。
その時に、患者さんのはいていたスリッパはお手洗い方向に向いています。
そこに、たまたま通ったスタッフがそのことに気がつき、
患者さんのスリッパをお手洗いから出てきた時に、はきやすい方向に揃えておく。
すると、患者さんはお手洗いから出てきた時に、スリッパがきちんとはきやすい方向にそろえられています。
・・・・・といった「なんでもないこと」なのですが、それだって
「どうすれば患者さんにとって心地いいかな?」ということを自分で考えて自然にした行為です。
お手洗いに入った患者さんのスリッパの向きを変えて揃えておきましょう。
なんていう、立派な細かいマニュアルがあるわけではありません(笑)
そして、そのことを「すごいことだね、素敵だね、そういうことができる人って」と本人に伝えていくとそれを聞いているほかのスタッフは、
「なるほど、こんなところに気がつくことが素敵なことなんだ、すごいことなんだ」ということに
どんどん気がついていくわけです。
そして、そうやって「気がついていくこと」が「当たり前」になっていけば
それはそのまま、職場の風土になっていきます。
とっても、シンプル。
職場の風土は、そこにいる人の質で決まります。
もちろん経営者は、それを示していく必要がありますが、そうやって個々が気がついていくように
なれば、あっという間にスタッフの方が上司を追い抜いちゃいます。
もちろん、スタッフのもともともっている素地が素直で、人柄がいいということが大前提にありますが
いい人を採用すると、どこまででも伸びていくというのが私の実感です。
逆に、素地がいまいち「素直じゃない」「察していく能力が低い人」の場合は、求めれば求めるほど
悪化していく、そんな気がします。
吉本歯科医院には、今、「言われなくても気がついていく」というスタッフの風土が少しづつ
出来上がってきているように思い私は最近はとっても嬉しいのです(^^)
これからもっともっと、この差は大きくなっていく、そう思います。
どれだけ、リアルな現場で、「きちんとした応対」ができるかどうか、が組織が生き残るカギだと
私は思っています。
情報が氾濫し、バーチャルの世界だけが広がってくると、人は生身の人間同士のやり取りが
苦手になってきます。
これはもうしょうがありません。
どれほど、人と関わっているか、という数の問題になってくるので、対人関係能力が落ちるのは
しょうがない。
だからこそ、あえて吉本歯科医院のスタッフは一人残らず「きちんとした人間対応」ができる
人に!そう思います。
吉本歯科医院に勤めてた人なら間違いないよ
奥さんをもらうなら吉本歯科医院のスタッフを
うちの会社に吉本歯科医院のスタッフが欲しい
とたくさんの方に噂してもらえるような人の集まりが理想です。
(・・・・実現可能になりそうです^^)
追伸
冒頭の「「この電動歯ブラシって他のメーカーと何がどう違うの?」というご質問に対してですが
それは、当院スタッフにおたずね下さいね(^^)
吉本歯科医院では、ソニッケアという音波式電動歯ブラシをおすすめしております。https://www.sonicare.jp/