2010.07.067月号ニュースレター
吉本歯科医院のニュースレターが今日届きました(^^)
今月号は、噛み合わせと免疫機能、老化、そして、歯科における金属アレルギーについて、です。
金属アレルギーに関しては、8月号にも続きます。
今回は、実際に吉本歯科医院にお越しになられた患者さまにご登場頂き
ご自身の金属アレルギーでの実体験を語っていただく、というインタビュー形式です。
順次発送させていただきますので、どうぞご覧下さいね。
ニュースレターが届くと、今度は発送準備で大忙しなのです(^^:)
バタバタと発送準備をしているところに、超10新聞を発行しているコピーライターの
人見さんが、同じく7月号の超10新聞を届けて下さいました。
できたてのほやほやの新聞の匂いは、好きです(笑)思わずくんくん。
匂いマニアの人には、この印刷物のできたての匂いはたまりません。。。。
超10新聞は、吉本歯科医院の窓口にもおいてありますので、どうぞお持ち下さいね。
あっという間になくなるので(泣)はやいもん勝ちですが。。。
この超10新聞に、私マネージャーも、「患者力を磨こう」というテーマでえらそうにも
3回にわたって連載を書かせて頂きました。
この「患者力を磨こう」を読んで下さった患者さんで、香川県の人なら誰だって知っている大きなホテルをマネジメントをされている方がこんなことを私におっしゃって下さいました。
「患者力って、うちのようなサービス業で言えば、まさにお客さん力のことだね(^^)」と。
そして、
「言いたいこと、その気持ち、よ~く分かりますよ」と。
共感して頂きまた感激した私は
「御社でお客さん力を磨こう!プロジェクトしましょう!!」と思わず言ってしまいました(笑)
ノリのいい方なので、本当にやってしまうかも???
思いつきで動いちゃう人、本当に好き、です。
・・・いいサービスも受け手次第。
すべては、提供する側と、提供される側の関係がうまくいった時、奇跡のように
いいものができあがってくるんですね。
患者力に連載した文章です(^^)
ちょっと、長いですが、読んでくださいね。
【患者力を磨こう】
医療を提供する側、受ける側
サービスを提供する側、受け取る側
物を売る側、買う側
私たちの毎日の生活の中にはいろんなシチュエーションがあります。
そして、その全てのシチュエーションには人と人とが必ず関わっています。
私は人と人との関係は、「相互の関係」でなければ絶対にうまくはいかない、と常々思っています。
受身だけでも駄目、かといって押していくだけでも駄目
お互いが近寄ろう歩みよろうと気遣いをしあってはじめていい関係がはじまります。
そこが医療という世界においては、医者と患者との最初の入り口です。
特に難症例の長い期間の治療を必要とする患者さまの場合は、担当医師と長い間手をつないで身体を寄せ合ってダンスを踊っていくようなものです。
コミュニケーションをきちんと取れる関係でなければ共にダンスを踊っていくことなどとてもできないのです。
医師と患者とのコミュニケーションが必要!ということがうたわれていますが、実際にそれを体現できている現場は実はまだまだ少数です。
医療を提供する側、例えば病院。
これは、サービス業ではありません。
しかし、医療を提供する側の心の中にはやはり「サービスマインド」は必要だと思います。
病院にせっかく来て下さった患者さまに「心地のいい治療を提供する」というためには
「人をもてなす」という意識は絶対に必要だと思うからです。
医療であれ、サービス業であれ、会社組織であれ、何であれ、人が人と関るという点において
心地の良い気持ちの交流があれば、その「仕事」はもっといいものになりますよね。
事務的に言われた業務だけやっていれば「仕事」してるのか、と言ってしまえばそれでは
機械の方が上等なので、わざわざ血の通った人間がしなくてもいいのです。
「心遣い」や「おもてなしの気持ち」は、人間だけができる行為です。
医師という専門職であったとしても、やはり同じだと思います。
冷たいよりはあったかいほうが、いい。
人間に熱い血が流れている意味は、関わった人をあたためるためだと思うからです(笑)
じゃなきゃ、ロボットでいいですよね(――;)優秀なお医者さんロボットで。。。。
例えば、私の医院では、最善の治療を患者さんに対してきちんと行なうことは、もちろんですが、
そこに付随して患者さまとの気持ちの交流があります。
信頼してちゃんとまかせて下さる。
ドクターの言うことをちゃんと守って下さる。
衛生士の話をちゃんと聞いて下さる。
受付でのお約束を守って下さる。
予約の約束を守って下さる。
そんな患者さまとの出会いは、私たちスタッフ全員の気持ちをものすごく前向きに
そして優しいものしてくれます。
今までもそんな体験が何度かありました。
そういう時は、何もかもがうまく行くんですね。不思議と。
患者さんはもちろん喜んで下さいますが、何より嬉しいのは私たちスタッフだったり、院長だったりします。
医療を提供する側と、受け取る側の関係性がうまくいった時はこんなことがたびたび起こります。
これはもう絶対に受け取る側の能力だと私は思っています。
つまり、患者力が素晴らしい!という一言に尽きるのです。
患者さんという立場は、どうしても「私だけをちゃんと見て」という意識になりがち、です。
もちろん誰だってそんな気分になります。
「今、とっても弱っているんだからちゃんと大事にしてよ」
「私だけを優占してみてくれて当たり前」
「だって、弱っているんだもの」
「お医者さんでしょ?ここは・・・」
「保険料払ってんだから」
こんな気持ちになってしまいがちです。
しかし、もう一歩踏み込んで「私を大事にしてくれるためにどういう振る舞いをすればいいのか」という視点を患者さんが持ったとき
医療を提供する側の姿勢は大きく変わると思うのです。
つまり、お医者さん側より、もっと「大人」になってしまう、といえばいいのでしょうか(笑)
これは医療に限らず、全ての人間関係でも同じですよね。
相手に自分をどう扱ってもらいたいかは、実は自分が決めている、んですね。
扱ってもらいたいように自分が振る舞い、その場にふさわしい言葉遣い、態度、動作、表情を
していければ相手は勝手に変わってくれます。
医者と患者との関係だって例外では、ありません。
私はうちのスタッフには、いつもそうやって対応して欲しいと思っていますし、折にふれそういうことを伝えています。
つまり、臨機応変に柔軟に態度や言葉を変化させることができる人が大人だと思います。
自分の感情を上手にコントロールし、相手に受けていれもらえるようにふるまえる、こと。
こういうことを意識してやっている人とそうでない人は実は手に入れるものが全く違ってきます。
こちら側がどんなに良い医療を提供しようとしても、それを受け取る患者さまの姿勢や意識が
育っていない場合は、残念ながら受け取る価値は半減します。
では、「患者力」とはどんなものか?と申しますと
① 歯科医師を本当に信頼してまかせてくださる
② 関わる医師やスタッフに対して細やかな心遣いができる
③ 不安なことや疑問やお腹に溜め込まず、率直に質問できる(質問事項は事前にまとめ簡潔にメモにしておく)
④ 医師やスタッフとの約束事は必ず守る
⑤ 笑顔(笑)
お医者さんだって、生身の感情をもった人間です。
実は、お医者さんにだって、「この人苦手だなあ」とか、「なんだか話しにくいなあ」「何か言ったら怒りそうだなあこの人・・・」といった感情はあります(苦笑)
お医者さんだって人間です。
その生身の人間から、「どうにかしてこの人を良くしてあげよう」「親切にしてあげよう」という真摯な気持ちを引き出せるのも実は患者力だと思います。
そう考えると、患者力=人間力、だとは思いませんか??
私も毎日毎日、診療の様子を見ていて本当に感じることがあります。
「ああ、この患者さんは、医師の能力を最大限に引き出すことができてるなあ」と思うこと。
「ああ、この患者さんは、スタッフに最高に愛されちゃってるなあ」と思うこと。
いい治療を提供できているとき、そこには必ず、患者さまの力があります。
例外は、ありません。
全ては相互の関係、です。
医療を提供する側は、もちろんどこまでもその技術を磨き、努力をし続ける必要があります。
しかし、医療を受ける側も、これからは高い意識が必要です。
知識を学ぶことも必要です。
自分の体のことですので、知らなかった、でつらい思いをするのは
自分以外何者でもないわけです。
自己責任という言葉は冷たく感じるようですが、自分の体はやっぱり自分しか守ってあげられないんですね。
どんなに医療が進化しても、自分の体を本当に守ってあげられるのは自分しかありません。
自分の体を死ぬまでちゃんと走れるようにするためには、何が正しい情報で、何が間違っている情報なのかを、きちんと知ることが絶対に必要です。
しかし、今という時代には、あまりにも「健康」ということに関して情報が氾濫しています。
マスコミで、インターネットで、雑誌で。。。。
でも、その情報は嘘かまことか?本当に必要な情報なのかどうか?
どうぞ、患者力を磨いて、本当の情報を手に入れて下さい。
一人一人が本当に必要な情報を手に入れ、患者力を磨くことで、 香川県の医療水準がぐっと引き上げられることは間違い、なし、です(^^)