2020.04.08歯の神経が圧迫されて歯が痛い
高松市のかみあわせ専門
吉本歯科医院の吉本彰夫です。
この患者さんは
奥歯の7番目の歯が「噛むと痛いんです」ということで
ご相談にお越し下さいました。
ご本人は奥歯が歯みがきができていなくて
ばい菌が入り込み虫歯になって痛みが出ているのではない?と
思われていました。
しかし
診断は「8番目の歯(親知らず)がお隣にある7番目の歯をグイグイと押す力により
7番目の歯の神経が圧迫されて痛みが出ている」ということでした。
8と赤く囲んでいる歯が「親しらず」です。
横に向いて生えています。
8番目の歯の隣には7番目の歯、6番目がいます。
6番目の歯は上が白くうつっていますよね?
根っこは歯の神経治療を何度も受けられています。
さらに6番目の歯は全体写真で鼻の骨を起点としてみてみると
斜めに倒れ、さらに上に上がっています。
親知らずによって上に押し上げられているんです。
さらに、このレントゲン写真から
わかる重要なことがあります。
親知らず(8番目)のお隣の歯(7番目)の歯の根っこあたりを見て下さい。
根の周囲が黒くなっているのがわかりますか?
レントゲンというのは
①硬いところが白くうつる
②柔らかいところが黒くうつる
ですので
7番目の歯の根っこの周辺は
骨が溶けているということ、なんです。
6番目のとなりの5番目あたりは
まだ歯の根っこあたりには白いものがうつっています。
白いものがうつっているということは
ここには硬い骨がある、ということを意味します。
しかし、親知らずに押されてきた7番目の歯の根っこの周辺の骨は
とけているんです。
歯は骨で支えられています。
歯を支える骨が7番目の歯には全然ない、ということです。
歯を支える骨がなくなっているので
7番目の歯はグラグラに揺れています。
グラグラに揺れ出した歯は
歯を抜くしかない、ということです。
わざわざ抜歯をしなくても
グラグラ揺れているので毎回のお食事や噛む力により
そのうち抜けてくる方もいらっしゃいます。
7番目の歯は、どうして「歯を抜かなくてはいけない状態」にまで
なってしまったのでしょうか?
ばい菌でしょうか?
歯磨きを怠ったからでしょうか?
違います。
親知らずを抜かずに放置していたたために
親知らずが横に押しだす力により7番目の歯、6番目の歯が
破壊されていったのです。
歯周病とは「歯を支えている骨が溶ける病気」の事を言います。
歯を失わないために
噛み合う力により歯は破壊されるということを
知って欲しいのです。
かみあわせをきちんとすることで
歯を失う時期は確実に遅らせることが
できるのです。
まずはお気軽にご相談下さい。
専門が変われば診断が変わります。