2021.03.12一生懸命歯磨きしても歯周病が進行してしまう理由
香川県高松市の噛み合わせ専門歯科医院
吉本歯科医院の吉本彰夫です。
毎日歯みがきをちゃんとしているのに
歯周病がどんどん進行してしまう
と思われている方は多いのではないでしょうか?
厚生労働省は定期的に国民の歯に関する実態調査を実施しています。
その調査によると
毎日歯みがきをしている人は
全体の95.3%
さらに1日2回以上歯磨きをする人は
77%。
しかし歯周病の有病率は20代でなんと7割。
30代から50代では約8割。
60代になると9割であるという結果です。
つまり
私たちは毎日歯をちゃんと磨いているのに
8割以上の人が歯周病になっている
ということです。
毎日一生懸命歯磨きをしているのに
歯周病が進行してしまう理由は何なのでしょうか?
歯周病は
歯を支えている骨が溶けてなくなっていく病気です。
歯周病の原因は
①ばい菌(感染や掃除をしなかったことにより起こる)
②かみあわせ異常による破壊的な力
多くの方は
「毎日歯の掃除をして歯医者さんにも通っていたのに
歯を抜かなくてはいけなくなった」とおっしゃられます。
それは
歯磨きさえしていれば
歯の予防ができると思い込んでいるから、です。
60歳を超えた頃から
だんだん歯がグラグラしてきて
出血したり、噛みにくくなってきたという方が一気にふえはじめます。
レントゲン写真で撮影してみると
歯を支えている骨、(歯槽骨と言います)が、溶けてなくなってしまっているんです。
支える骨がなくなってしまっている場合には
残念ですが歯を残すことはできません。
歯は歯茎ではなく
骨で支えられています。
土台となる骨がなくなっていますので
歯科医院で歯を抜くという処置をしなくても
毎日のお食事や、寝ている間の歯軋りによる強い力によって
勝手に歯が抜けてしまうことも
あります。
歯の構造は3分の1程度の見えている部分以外は
骨の中に埋まっています。
お口を開けて鏡で見えている歯は
歯の頭部分です。
あとの3分の2程度は骨に埋まっているんですね。
歯の根っこがあり
周りを硬い骨が覆っているんです。
歯そのものを支えている骨は
とても大事です。
私がよく患者さんにお話しする時の事例です。
砂の中に棒が埋まっていると
イメージしてみてください。
砂がしっかりしていれば
棒は安定します。
しかし、
棒がグラグラと揺れ出したらどうでしょう?
グラグラと横揺れすることで
砂の山が崩れはじめていきますよね?
そしてある程度
砂が崩れてなくなってしまった場合には
歯は抜けてしまうのです。
歯そのもののは強くきれいな状態だったとしても
歯そのものは硬い状態であったとしても
その土台となる歯を支えている骨が
なくなってしまったなら
その歯を抜かずに残すことは不可能なのです。
また、ほうっておいても
歯が抜けてしまう
ということが、起こるのです。
大事なことは
いかに歯を支えている骨を溶かさないようにするか、です。
歯周病は
歯を支えている骨が溶けてなくなっていく病気です。
噛み合わせ異常で
歯はあっけなく破壊され
失われます。
人によっては
噛み合わせ異常により
歯を圧迫され歯の神経が死んでしまったり
歯が割れたり
歯が折れたりと
歯を失う大きな原因が
お口の中に残ったまま、です。
毎日歯を磨いているのに
歯周病が進行してしまう方は
噛み合わせが原因の可能性が非常に大きいです。
まずはお気軽にご相談下さい。
専門が変われば診断が変わります。