専門が変われば診断が変わります。
セラミックの歯の治療の場合、プラスチックの詰め物や銀歯の詰め物に比べて利点は多くあります。
しかしセラミックの歯の欠点もあります。
それぞれの素材の利点と欠点を知った上で治療されないと後悔されてしまう方が
いらっしゃいますので、後悔したというご報告を受けます。
まず、失敗としてはセラミックというのはお茶碗と一緒です。
お茶碗と一緒なので
強い力が一時的に一箇所にかかると欠けたり割れたりします。
プラスチックはすり減って削れていきます。
お茶碗の場合は割れたりもします。
ですから、長くもたせるためには
①割れない工夫
②一箇所に力が集中しないような策
を取る事が必要です。
また、1本の歯の治療であれば
そんなに大きなトラブルにはならないのです。
しかし、上の歯も下の歯もセラミックだった場合には
トラブルが起こります。
例えばかみ合わせの相手の歯もセラミックだった場合、
お茶碗同士をカチカチカチカチぶつけている状態です。
かたいものとかたいものが
ぶつかり続ければ・・・
かならず壊れます。
割れやすいですよね。
パーンっていいますよね。
カンカンカンカン音がしますよね。
上下の歯をセラミックスにされた場合には
欠けた割れたりカンカン音がする、というような感じがするようになったと
お悩みになられる方は少なくあり。
特にくいしばりや歯ぎしりの強い方の場合は、顎が痛くなったり、その振動が頭に響いたり、このような事が起こり得ます。
結婚するまえに
歯を白くしようと考え
笑ったら見える部分をすべてセラミックにやりかえた後
頭痛が頻繁に起こるようになったというお悩みの原因は
ここにあります。
次に、口の中の多くの歯を、セラミックのような材質にした場合です。
芸能人の方は最近増えています。
全部白い歯に置き換える。
そうするとあっちもこっちもカンカンカンカンと当たります。
ちょうどご自身の歯であれば畳の上を素足で歩くようなイメージ。
これがセラミックの歯であれば、大理石の上をハイヒールで歩くようなイメージです。
大理石の上をハイヒールで歩く時のような衝撃が
つねにセラミックの歯同士では起こり得ます。
当然、カチカチカチカチ当たるわけですから、いずれ欠けて割れたりします。
その為、同じセラミックスでも欠けたり割れたりしにくいジルコニアであったり、ではジルコニアにして固くなったから大丈夫なのか?というと実はそのジルコニアやセラミックスを支えているのはご自身の歯です。
その衝撃はご自身の歯へ伝わり、
ご自身の歯が欠けたり、割れたりもしてきます。
ですから、セラミックスの治療は、実は、かみ合わせが非常に重要だと私は考えています。
①かみ合わせのバランス
②歯同士が当たるときのタイミング
③1本の歯ではなく2本3本の歯で同時に力を支える
これが本当に重要なことなのです。
専門が変われば診断が変わります。
香川県高松市の
かみあわせ専門
吉本歯科医院の吉本彰夫です。
セラミックの歯の治療の場合、プラスチックの詰め物や銀歯の詰め物に比べて利点は多くあります。
しかしセラミックの歯の欠点もあります。
それぞれの素材の利点と欠点を知った上で治療されないと後悔されてしまう方が
いらっしゃいますので、後悔したというご報告を受けます。
まず、失敗としてはセラミックというのはお茶碗と一緒です。
お茶碗と一緒なので
強い力が一時的に一箇所にかかると欠けたり割れたりします。
プラスチックはすり減って削れていきます。
お茶碗の場合は割れたりもします。
ですから、長くもたせるためには
①割れない工夫
②一箇所に力が集中しないような策
を取る事が必要です。
また、1本の歯の治療であれば
そんなに大きなトラブルにはならないのです。
しかし、上の歯も下の歯もセラミックだった場合には
トラブルが起こります。
例えばかみ合わせの相手の歯もセラミックだった場合、
お茶碗同士をカチカチカチカチぶつけている状態です。
かたいものとかたいものが
ぶつかり続ければ・・・
かならず壊れます。
割れやすいですよね。
パーンっていいますよね。
カンカンカンカン音がしますよね。
上下の歯をセラミックスにされた場合には
欠けた割れたりカンカン音がする、というような感じがするようになったと
お悩みになられる方は少なくあり。
特にくいしばりや歯ぎしりの強い方の場合は、顎が痛くなったり、その振動が頭に響いたり、このような事が起こり得ます。
結婚するまえに
歯を白くしようと考え
笑ったら見える部分をすべてセラミックにやりかえた後
頭痛が頻繁に起こるようになったというお悩みの原因は
ここにあります。
次に、口の中の多くの歯を、セラミックのような材質にした場合です。
芸能人の方は最近増えています。
全部白い歯に置き換える。
そうするとあっちもこっちもカンカンカンカンと当たります。
ちょうどご自身の歯であれば畳の上を素足で歩くようなイメージ。
これがセラミックの歯であれば、大理石の上をハイヒールで歩くようなイメージです。
大理石の上をハイヒールで歩く時のような衝撃が
つねにセラミックの歯同士では起こり得ます。
当然、カチカチカチカチ当たるわけですから、いずれ欠けて割れたりします。
その為、同じセラミックスでも欠けたり割れたりしにくいジルコニアであったり、ではジルコニアにして固くなったから大丈夫なのか?というと実はそのジルコニアやセラミックスを支えているのはご自身の歯です。
その衝撃はご自身の歯へ伝わり、
ご自身の歯が欠けたり、割れたりもしてきます。
ですから、セラミックスの治療は、実は、かみ合わせが非常に重要だと私は考えています。
①かみ合わせのバランス
②歯同士が当たるときのタイミング
③1本の歯ではなく2本3本の歯で同時に力を支える
これが本当に重要なことなのです。
専門が変われば診断が変わります。
まずは、ご相談下さい。
現状をきちんとお知りになる、それが最も重要なことです。
香川県高松市の
咬み合わせ専門
吉本歯科医院の吉本彰夫です。
セラミックスを使って治療した歯は、虫歯になりやすいのか、なりにくいのか?という質問を多く受けます。
セラミックスの歯そのものは、陶器ですので虫歯にはなりません。
しかし、セラミックの詰め物や被せ物とご自分の歯との境目に隙間があきばい菌が入ってきた場合には、虫歯になってしまいます。
詳しくお話しますね。
そもそも虫歯になる原因は何?
歯の表面なり詰め物の境目にバイキンがつき、そこから歯が溶けて穴があいていくと虫歯の進行が始まります。
実は虫歯治療に銀歯を使った場合、残念ながらこの銀はほとんどが、口の中で腐食していきます。
銀歯を見たらきれいな銀色なんだけれども、虫歯になった銀歯を外してみると、表面はきれいなんだけれども外した内側は真っ黒くなっていた、というのを見せてもらった事がある方もいらっしゃるかもしれません。
保険治療でできる「白い詰め物、被せ物」をプラスチックで詰める先生もいます。
もちろんお口の中に治療するのにこのプラスチックの材料を使用してもいいよ。ということはいわれています。
しかし、どういうお口の中の状況でどのような大きさのものを、そのプラスチックで強度が耐えられるのかというのは、その先生その先生によって、判断すべきであるとされています。
噛む面や奥歯だとプラスチックの詰め物や被せ物はすり減ってしまいます。
ご自身の歯との間に段差ができてしまうんです。
当然その境目にバイキンがハマりますので、そこから虫歯になりやすくなります。
歯とプラスチックの境目の部分にばい菌が入り込み
茶色い線が入っていますね。
これが歯と詰め物の「境い目」です。
境い目ですのでこの茶色い線はどんなに歯科医院で磨いてもとれません。
もちろん、そこにもともと汚れが付いていて虫歯になったわけですから、材質を変えたとしてもきちんとメンテナンスができていなければまた同じように虫歯になります。
セラミックスも同じでセラミックスの周囲に汚れが付いたままでは同じように虫歯になってしまいます。
プラスチックも白い歯ですし、セラミックスも白い歯です。
この違いは硬さの違いがあります。
プラスチックだと簡単にすり減って、歯との間に段差ができて隙間ができてしまいます。
しかし、セラミックスの場合はすり減るということは実は少ないんですね。
欠けて割れるはあります。最近では欠けて割れにくいジルコニアという新しい素材もできてきてます。
同じ白い歯、白い詰め物、白い被せであったとしても全く強度が違うんですね。そうすると、そこはものが詰まりやすくなるので虫歯になります。
また、接着剤でこういう詰め物被せものをくっつけるわけですけれども、その封鎖というところで封鎖性の高い接着剤を封鎖性の高い処理を必要としてその処理をしてするということであれば虫歯にはなりにくくなります。
金属やプラスチックの場合はどちらかというと、ザラザラ、ギザギザで引っかかるようなイメージです。ですから言ってみれば、どんな接着剤でもそこにとどめることができます。
しかしながら、セラミックスはツルツルとしたお茶碗のような材質ですから接着剤でくっつきにくいです。
ですので、比較的同じ先生がつけた場合に接着剤の違いによってついたりつかなかったりします。
自由診療で詰め物が簡単に外れると、やはり先生も患者さんも残念な気持ちになりますので、いい接着剤を使おうという心情が働いてしまいます。
通常の銀歯をくっつける接着材と
セラミックの歯をくっつける接着材は
種類が違います。
セラミックをくっつける接着材の方が封鎖性は高いです。
ですので、その結果虫歯になりにくいということはあるかもしれません。
治療期間では、削ってすぐ詰めるというようなやり方だと早いのですが、きちんとした型取りであるとか、きちんとした作成であるとか、きちんとした処理をして、きちんと詰める。ということをすると治療時間や治療期間は長くなります。
最近では、従来の型取りをして模型をおこして、そこで歯科技工士さんが作るという工程ではなく、工業製品的なカメラで形を撮影し、ものを削り出して作りそれをお口の中で合わせる。というように治療期間を大幅に短縮する治療法も開発されていますので、ご相談なさってください。
セラミックやジルコニア
どんなに自由診療で良い材質を使っても
完全に封鎖されなけけれな虫歯は再発してしまいます。
良い材質を選べば虫歯にならないのか?という問題ではなく
強度がしっかりした材質を選び、ばい菌が再度侵入しないように
完全封鎖する技術が必要であるということです。
セラミッククラウンとはセラミックという材料を使用して作ったクラウン形態、覆い被せる被せものという意味です。
セラミックインレーとはセラミックの材料を使ったインレー、いわゆる小さい詰め物という意味合いです。
大きく被せるタイプのクラウンか
小さい詰め物タイプのインレーか
という意味ですね。
小さい詰め物で問題ないのか?
大きく覆い被せるフルカバーの被せ物が必要なのか?
それは治療した部位の状態で決まります。
そして強度を要する場所なのかどうか?で決まるのです。
前歯と奥歯では全くかかる力が違います。
かかる強度も違います。
治療する場所であったり、必要とされる強度によってインレーを選択させる場合もあればクラウンを選択する場合もあります。
特に審美歯科の場合はその後の色の変化やインレーであれば
隣にはご自身の歯があります。
ご自身と詰め物をくっつけるためには接着剤が必要です。
見た目には、ご自身の歯、接着剤、詰め物というふうに見えます。
この層が見えるわけですからこの見た目を気にされる方もいらっしゃいます。
その場合には全体を覆い隠し接着剤の部分が見えにくい歯茎寄りの部分にしてしまうことによって、その段差や境目が見えにくくなります。
例えば、小学校の実験でもあるんですが、コップのそこに10円玉を入れて横から、斜め横から見たときに10円玉をみることはできません。しかし、水を入れると10円玉が見えるようになります。これは光の屈折によるものです。
ですから、日常生活においては色んな方向から光が入ってきますので、診療室では境目がわからないくらいきれいな仕上がりになっていたとしても、光の屈折、例えばオフィスなどの白い蛍光灯なのか?外での太陽光なのか?によっても見え方が変わってしまうのです。
見た目にわかりにくくていうのがどの程度までをご本人が求められるのかによっては詰め物ではなく全体に被せる方がいいこともあります。
香川県高松市の
かみあわせ専門
吉本歯科医院の吉本彰夫です。
銀歯を外して白い歯セラミックにする時のメリットとデメリット
をお話しますねね。
いま、お口の中に入っている詰め物が銀歯の場合、
銀歯を外して白い歯セラミックにしようかなとお考えの場合には
銀歯を外す処置をする前に、知っておいて欲しいことがあります。
今入っている銀歯の周りが
①虫歯になっている
②銀歯が欠けてている
ということであれば、セラミックの詰め物、被せものの治療することをおすすめします。
しかし、そうではなく
単に銀歯が見えて嫌だからという理由で白い歯セラミックに変えようという場合には銀歯を外す前に、事前情報をよく知ってから、治療を受けて下さい。
まず、白い歯セラミックスは保険の適応ではありません。
銀歯を外してしまってから「どっちにしようかな?」と迷われていると
問題が起こる事があります。
銀歯を外す前に事前に情報をよく聞いておかれてください。
また、銀歯は金属でできていますので、非常に硬い材質です。
セラミックスも硬い材料とは言われていますけれども、金属ほどではありません。
非常に硬い材質なので、厚みが薄い、浅い虫歯である、といった場合には
銀歯でも問題はないのですが、セラミックスだとお茶碗と一緒ですので強い力がかかると当然割れてしまいます。
ですから、セラミックスをする場合にはある程度厚みを確保する必要があるのです。
厚みを確保するということはそれだけご自分の歯を削るということです。
銀歯の部分だけがセラミックスになるのではなく、もしその銀歯が深くない場合には、深くご自身の歯を一部分削り込む必要があるのです。
そうでないと強度を確保することができません。
特に、奥歯の場合には強い力がかかり前歯と比較すると強い力がかかりますので、ある程度1㎜から1.5㎜という場所によっては2㎜の厚みを確保するされるために歯を削る事があります。
銀歯をいったん外したけれど
自分の歯をそんなに削るなんて「聞いてない!」ということにならないように
銀歯を外すその前に、必ず確認しておいて下さい。
香川県高松市の
かみあわせ専門
吉本歯科医院の吉本彰夫です。
セラミックは変色しないのですか?
というご質問にお答しますね。
セラミックは焼き物ですので、陶器のお茶碗と同じです。
セラミックは変色はしません。
しかし
歯や歯茎がなんだか黒くなってきたという方がいらっしゃいます。
差し歯の場合だとすべてがセラミック、いわゆるオールセラミックスという差し歯の場合には変色しないのですが、どうしてもお茶碗だけだと割れやすいということで、金属で裏打ちをしてまず金属の歯を作りその上にセラミックスを乗せるというメタルボンドという治療法があります。
そうすると金属を使っていますので、経年的に金属が見た目はセラミックスなんですが、中が金属ですのでその金属が溶け出して歯茎が黒くなったりすることがあります。
もちろん、オールセラミックスにしたとしても、例えば死んでいる歯で神経の治療をしていて、土台を金属で作っている場合。
その被せものではなく中の土台が金属ですので、そちらから金属が溶け出し、歯や歯茎が黒く変色してくることはあります。
セラミックそのものは変色しませんが
裏打ちに使った金属や
芯棒を立てる時に使った金属が
溶けだし歯や歯茎が黒くなっていくのです。
ですので、見た目をある程度気にされる方もしくは歯茎の境目を気にされるということであれば、芯棒も当然金属でないものを選択する必要がありますし、被せものも金属でないもの、もしくはジルコニアのようなものを選択する必要があります。
吉本歯科医院では主に芯棒はファイバーコア、被せものはオールセラミックスのジルコニアもしくは力がかかるか、かからないかでe-maxといった材質を使うことが多くあります。
前歯をセラミックにしたのに歯や歯茎が黒くなってきたのはなぜ?
をご覧くださいね。
香川県高松市の
かみあわせ専門
吉本歯科医院の吉本彰夫です。
歯を白くする方法ととして
ラミネートべニアという治療法があります。
ラミネートベニアとは歯の表面をごくわずかだけ削り、
歯の色をした薄い板を貼り付けて見た目を改善する治療法です。
ラミネートべニアをする時には
①健康な歯に対してする場合
②でに虫歯である歯にする場合
①②によって大きく治療のやり方が変わります。
①のすでに虫歯の歯である場合には虫歯である部分を一層削るというその時点で大部分の場所を削ったり、虫歯で詰め物をしている部分を削ったり、黒い部分を削ったりしないといけませんので削る量としては被せものをする時とほとんど変わらないぐらいに歯を削らないといけないこともあります。
削る量が多くなってしまうんです。
例えば、健康な歯でちょっとすきっ歯になっているすき間をなんとかしたいという方がいらっしゃいます。
しかし矯正治療は費用と期間がかかってしまうのでできない。
矯正治療で歯と歯のすき間を埋めようとすると見た目前歯の一箇所だけ閉じたいんだけれども、歯を寄せてくると当然そのすき間が埋まった分、別の場所に隙間ができてしまいます。
ですので、大掛かりな矯正治療になってしまう。
そして、ある程度の費用と期間を抑えたい。
ていうことであれば前歯の隙間をラミネートベニアを行うことをおすすめします。
いわゆる歯の付け爪だと思ってください。
左)古い詰め物が所々に詰まっており歯の色も変色しています。
右)前歯4本をラミネートベニヤ治療後です。
口元のアップです。とても自然で白い歯に仕上がっています。
ご自身の爪の形が芸術的な形にしたいという時に板みたいなのを貼り付けますよね。
そのような形の薄い板のセラミックスこれを貼り付ける治療と思っていただくとよろしいかと思います。
そして、焼き物の陶器ですのでプラスチックと違いますから、色が変わっていかないホワイトニングのように色が戻らず美しいままです。
同じ色の白い歯を継続して長期間キープすることができます。
しかし付け爪ですので、爪の上から指で抑えたら特になんともないですが、逆方向爪を、付け爪を剥がす方向に力がかかると当然接着力の弱い付け爪は簡単に剥がれていきます。
と同じようにラミネートベニアも外れてしまいます。
ですから、ラミネートべニアに適しているのは噛む力がかからない前歯限定であるということです。
そして、上下の歯をギリギリした時に歯が当たらない場所というのがすごく大事です。
ギリギリしたり噛んだりした時に当たる場所だと付け爪を剥がすような力がかかったら簡単に外れてしまいますので、そうゆう場所に使うことはできません。
強度が力がかかるところをラミネートベニアにした場合は残念ながら全体を被せるような被せものにやり変えたりする必要があったり、そういうこともありますので十分強度的に大丈夫かどうかを検討したうえで噛み合わせの力のかかり方などを検討したうえで、治療方を選択する必要があります。
ハイブリッドセラミックで白い歯にできると聞いたのですが
ハイブリッドセラミックとは何ですか?というご相談をよく頂きます。
ハイブリットセラミックについて
お話しますね。
ハイブリッドセラミックとは?
ハイブリッドセラミックスというのは、セラミックスという名前が入っているのでセラミックのような白い綺麗な歯の材料なのかな?と思われる方は多いですが
実はセラミックスとは全く違います。
いわゆるレジンというプラスチックです。
レジンとは、プラスチック素材でできた歯の修復物のことです。
ハイブリッドセラミックというのはいわばプラスチックのことなんですね。
内容物はレジン(プラスチック)とセラミックスの材料がちょっとだけ混ざっているもの、です。
で、ハイブリッドセラミックスという名前がついているんです。
ちょっとややこしいですよね。
被せ物を選ぶのは家を建てるのと同じ
例えば家を建てると想像してみてください。
家を建てる時、基礎は大事ですよね。
その基礎がどの程度頑丈にできているのかによって、家の強度が変わってきます。
例えば家を作るのであれば平屋が作れる程度の基礎であるのか
2階建てが作られる強度を受けれるだけの基礎であるのか
3階建ての力を受けいれるだけの基礎であるのか
というふうに考えていただくと、基礎でも全く必要とされる支える強度が違います。
家を建てる時は
土台の基礎にどれだけの力がかかってくるのかを考えて強度を確保していかなくてはいけません。
歯の治療も実は同じです。
どれだけの強度に耐えられますか?
歯の治療をした後、被せ物をする時に最も重要なことは「どれだけの強度に耐えられるか?」という問題です。
つまり、噛む力に耐えられる強度がある材料なのか?ということです。
ハイブリッドレジン、硬質レジン、セラミックス(陶器の材質)、ジルコニア、金属など、いろいろ被せ物の種類はありますが実は全く硬さが違うんです。
強度=「噛む力に耐えられる力」
とお考え下さい。
噛む力というのは女性でも奥歯だと100キロ、男性だと200キロかかるといわれています。
その「噛む」という力を、支えられるかどうかが被せ物を選ぶ時にはとても重要なことなのです。
残っている歯との咬み合わせバランス
さらに残っている歯の状態によっても強度は変わります。
ほとんどの歯が健全な状態で残っている方
多くの歯が神経のない歯だったり、入れ歯だったりする方
1本の歯だけが今回治療しないといけなくなったという方
では「噛み合わせバランス」としての強度の考え方が変わってしまうのです。
ほとんどの歯がご自身の歯が健康である方の場合には、噛む力を残ってる歯で支えればいいですし、その弱い歯に対してあえて強い力を負担させる必要はありません。
しかし、もうすでに何本かの歯を失ってしまっており、残りの歯が何本かしかないという場合には本来の受け持つ力以上の力がどうしてもかかってしまうのです。
ブリッジ治療も同じです。
歯を失って、残っている歯で橋渡ししてつなげてなかったところに歯が入ったので歯が治ったと思われるかもしれませんが、実際には柱は少ないのです。
柱の本数分の力しか耐えられないのです。
ではどのくらいの強度が材質によって違うんでしょうか?
材質の硬さを知ってますか?
通常、硬いかどうかっていうのは硬さメガパスカルという単位で表現されます。
一般的にジルコニアは1000メガパスカルを超えるものをいいます。
では、セラミックスはどうなんでしょうか。
見た目がよくしたいと奥歯にセラミックスを使い、かつてセラミックスがどんどん割れてかなりの厚みを持って作らないと薄くてセラミックスでは壊れてしまうわけです。
前歯だったらあんまり力がかからなくとも大丈夫なので前歯だったら従来のオールセラミックスでも大丈夫かな?ということでいわれたそのセラミックスだと、わずか400メガパスカルです。
実はジルコニアの3分の1の硬さしかありません。
強度はたった3分の1程度でしか支える事ができないのです。
ではハイブリッドレジン、ハイブリッドセラミックスやレジンはどうでしょうか?
100あるかないかです。
ジルコニアからしたら10分の1以下の強度しかないのです。
その10分の1の強度で果たして何年噛むことができるのでしょうか?
もちろんその治療するは以外のすべての歯が頑丈で健康でほとんどのものがそこでお食事できるという方であれば、ハイブリッドでもハイブリッドセラミックスでもなんの問題もないかもしれなません。
奥歯には奥歯の仕事、前歯には前歯の仕事
しかし、残ってる歯が数本でそこでしか噛むことができない場合や、前歯だけでしか噛めていない場合にハイブリッドセラミックを被せてしまうと、あっという間に前歯が倒れてきてしまいます。
前歯には奥歯で噛むような「物をすり潰す」ことはできません。
「物をすり潰す」というのは奥歯の仕事です。
奥歯の仕事を前歯にさせるとどうなるでしょう?
前歯はどんどん動いて倒れていってしまいます。
真ん中のあたりにハイブリッドセラミックの材質で使って果たして何年持つのでしょうか?
また、もし仮にもったとしても「すり減っていく」ということを考えるとおすすめできる材質とはとてもいえません。
どうして保険で認めているのか?
ハイブリッドセラミックの説明の最後に「ではどうして国は保険治療でプラスチックの被せ物を認めたのか?」というお話をしておきます。
その背景にあるのは
近年、金属の価格が非常に高騰している、ということがあります。
今まで保険治療で認められていた金銀パラジウム合金も何倍もの値段に跳ね上がってきて高級品、ぜいたく品になってしまったんです。
保険治療で認められていた金銀パラジウム合金の金属価格が高騰すれば国が保険でまかなえる予算を大幅に超えてしまうのです。
そういった理由から
保険治療でもハイブリッドセラミックのようなプラスチックの安価な被せものでも、使えるようにということで保険の適応ができるようになりました。
日本人は「保険で使えるだから安全安心」「国が認めているものだから安心」とおもいがちです。
しかし、保険で認められている材質だからといって安心安全というわけではありません。
ご自身のお口の中の状態に応じてできるできないは判断が必要かと思います。
そしてまた、新しいハイブリッドやジルコニアやセラミックスはそれぞれ特徴があります。
ですので、接着材で貼り付ける時にその特性を知らずにくっつけてしまうと実は本来の力を発揮できない、簡単に外れてしまう。という事がおこってしまいますのでそれぞれに応じた適切な処置が必要です。
虫歯治療や歯の神経治療をしたあと、または歯を白くしたいと審美歯科治療をお受けになる方で被せ物をどんなものにしようかなとお考えの方は、治療を受ける前に必ず知っておいて欲しいことがあります。
歯の被せ物をを選ぶ時に知っておくこと
① 材質の強度は噛む力に耐えうるものなのか?
② 他の歯との咬み合わせはキチンと設計に入っているのか?
③ 自分の歯と被せ物をくっつける時に使う接着材の相性を知っているのか?
最低でもこの3つはクリアした上で歯の治療をお受けになって下さい。
幼児期の薬品(テトラサイクリン)による着色には
オールセラミックでの治療をおすすめしております。
メタルボンドが一部金属を使用しているのに対して、全てをセラミック素材で作成します。一つの歯にセラミックの冠をすっぽりとかぶせます。そのためオールセラミックは、体に対する異害作用がなく、最も生体親和性が高くなります。
つまり体に優しく、金属アレルギーのある患者様にも安心です。
また、全てがセラミックであることの利点として、セラミック自体の透明性を一層活かすことができ、「最高級の素材」となります。
従来のセラミックは、メタルにセラミックを焼き付けるタイプのものでした。
これはメタルにより光が遮断され透明感が出にくく、歯肉とのラインが黒ずんで見えてしまいます。
オールセラミックはメタルを一切使用しないことで、天然歯の色調、透明感を再現し、より自然な仕上がりとなります。
ただし歯の表面全体を大きく削るという難点があります。
左)幼少時の薬の副作用で黄ばんだ歯になっていました。
右)上下16本オールセラミックで治療しました
テトラサイクリン歯の変色でお悩みの方は
まずはご相談下さい。