2021.11.12顎関節症は治りますか?
顎関節症が治るのか?
良くなるのか?というお問い合わせをよくいただきます。
顎関節症がどういうものかを
知っていただくのがすごく大事かと思います。
まずレントゲンの見方ですけれども
レントゲンは硬いものが白く写ります。
硬いものとは歯の頭 歯の根っこ
そしてその根っこ周囲の白い部分
これが硬い骨です。
硬い骨の中に歯が植わっています
歯茎や神経血管は柔らかいので
レントゲン写真には写ってきません。
実はこういう写真を撮影すると
顎関節も写ってきます。
左右の上に赤く記している部分です。
顎関節は大体皆様このようにひし形に写っています。
顎関節症には実はいろんな原因があります。
簡単に顎関節症として
まとめて言われることが多いのですが
実は原因がいっぱいあります。
ネットで調べてもいろんな治療法があります。
治るよという情報もいっぱいあります
それはなぜなのか?
たとえば高熱症という病名もあります。
原因は何でしょうか?
高い熱の症状が出ている方を総称して
高熱症といいます。
たとえばコロナもそうです。
インフルエンザがそうです。
おたふくかぜがそうです。
いろんな原因の中で高い熱の状態になっていれば
それは高熱症という病名になります。
その中で
たとえばインフルエンザウイルスが見つかればインフルエンザですね。
というさらに細かな診断・病名になります。
そしてインフルエンザの薬を飲めば
治るという話になります。
同じように顎関節症という病名
顎関節に何らかの症状がある方はすべて顎関節症という病名だということです
原因はいろいろある
ですので原因によって治療法が大きく変わります
よく言われるのは首とか肩とか腰とかに
症状があってということも言われます。
どんな症状かといいますと
たとえば
口を開けようとすると痛いとか
口を開けたときにカクカクと音がするとか
口を開けようとするんだけど大きく開かないとか
頭が重い
だとかいろいろな症状が出てきます。
この中の何個かが該当すれば、
顎関節症という病名になるということです。
ちょうどこの耳部分ですね
模型ですが、上の歯は頭蓋骨と一体化されていますので
頭が動けば一緒に上の歯も動きます。
それに対して、下の歯、下の顎というのは
このようにぶら下がっていて
ちょうど体が動いたときに振り子のように
重心バランスを取るように
うまいようにうまいように動けるという仕組みになっています。
顎関節 顎の関節はここですね
ちょうど頭蓋骨のくぼんだところに、
この顎関節が入るここのことです。
模型上では硬い骨同士ですが、硬い骨同士であれば動けません。
この膝のお皿って聞かれたことあるかもしれませんが
硬い骨と骨のこの隙間に
関節円板というお皿が入っています。
このお皿があることによって、硬い骨同士がスムーズに動くんですね。
口を開けたときに顎が前に出てきて
一緒にお皿も動いていく
こういう仕組みになっています。
ところが、
硬い骨と骨の隙間にないといけないお皿がずれたり
前方へずれる方が多いんですけれども
横にずれたり後ろにずれる方もいます
穴が開いちゃう方もいます。
多くの方が前方にずれますので模式図は前方ですが
これで噛もうとすると硬い骨同士がガンガンあたりますから
響くような衝撃が走ります。
お痛みになりますね
口を開けようとするときに
上にないといけないお皿が前方に落ちてますから
ひっかかります
スムーズに口を開くことができません
ある程度力を加えたらこのお皿を乗り越えます
カックンとその時の音です
ずっとこれをやれている間は
口が開くのですけれども
そのうち力が加わり続けて固くなっていきます
乗り越えられなくなっていくことがあるんですね
そうすると、口が十分に開かない
口を開けられない
そして乗り越えた時の音だったのですけれども
乗り越えられなくなるわけですから
音はしなくなります
音がしなくなったので治ったと
思われる方もいらっしゃるぐらいです
ですので、顎がカクカクするから治したいっていう方の場合
もしかすると悪化していても音がしなくなりますので
治ったという判断に実は音だけでは
判定できないということになります
顎関節症の治療には実はいっぱいあります。
なぜなら原因がいっぱいあるからです
その原因に則った治療をしないといけないとなります。
日常生活において
痛みがあまりに強い場合
お薬を飲んでいただくとか、マッサージするとか
ズレているので場所を戻すだとか
スプリント
マウスピース治療とも言われますけれども
そのようなものを入れて
衝撃を和らげるという方法もあります
噛み合わせが原因でなっている方の場合は
噛み合わせを治療をするということもあり得ます。
そして顎関節 お皿ですね。
油がないと機械がスムーズに動かないですね。
そのような方もいらっしゃいます。
その場合には油を差してあげる治療
そして
外科的に骨の変形がある方の場合には
外科的な治療が選択されることもあります。
しかしながらいろいろな治療法をしても
10年単位20年単位で患者さんの状態を見ていくと
半数以上の方が実は再発されています
ですので、今ではスプリント療法マウスピース療法が
主に採用されることが多くなってきています。
この模型でいくと噛んだときに硬い骨同士が
ガーンガーンと衝撃がいくから痛みが出るんですね
常に昼も夜も衝撃がいきますから
負担がくるわけです
マウスピースを使っていただくと
この顎の骨と下の歯は繋がっていますので
上下の隙間に物が入りますから
ここの顎の衝撃が途中でとまりますね
すると衝撃が和らぎますから
傷をしているところに衝撃がずっとかかっていると
傷が癒えることができません
治ろうとすることができません
ですので、そこに衝撃がいかないようにしてあげることで
楽になることは多くあります
どういうことが悪化をするのか
たとえばゴーンと衝撃ですね
強くギュギュッと食いしばると負担きますね
歯ぎしりをする
ググググっと硬いものを噛む
衝撃きますね
そしてうつぶせ寝
これは非常にきますね負担がしますね
頬杖するとグキッとなりますね
長時間大きく口を開けている
歯を抜くのは難しい場所であったり
奥の方だったりすると顎はだるくなります
そしてクラリネットやフルート
同じマウスピースというものを使って楽器を吹きますが
その時に下顎を前に出して
吹く方がいらっしゃるんですね
その場合ここの顎を捻ります
お痛みになったりします
あとよく言われているのがストレスのようなものですね
スキューバダイビングも同じです
このようなものがあると悪くなりやすかったり
傷の治りを妨げますので用心が必要かと思います
顎が痛い
口が開かなくなった
顎がカクカク音がしはじめた
という方はまずは
ご相談下さい。