2020.05.02歯はこうして失われる①【歯の神経を取ると歯は一気に弱くなる編】
香川県 高松市の
かみあわせ専門
吉本歯科医院の吉本彰夫です。
歯の神経を取ってしまった歯は
非常に折れやすくなります。
歯が折れた
歯の破折ということでお越しになられる患者さんのお口を診せて頂くと
折れた歯はもうすでに死んでいる歯であることは多いです。
歯の神経を取った歯は
生きた歯から、死んだ歯になっています。
歯の神経を取った時点で
その歯の強度は10分の1まで落ちます。
歯の神経の中には神経以外にも重要な血管が流れています。
この血管から歯の中に必要な栄養分が送られているのです。
歯の神経と取るということは
歯の神経の中にある血管も一緒に摂り除きますね、ということを意味します。
神経を取った歯は
枯れ木のような状態です。
噛む力はありません。
今までと同じようなお食事をしていたり
硬いものを噛んでいたら
すぐに
歯が折れる
ということになってしまいます。
特に奥歯は噛む時に
想像以上の強い力が加わっています。
噛む力が断続的に続けば
歯が受けるダメージは大きく
歯が割れたり、折れたりするのは
時間の問題です。
歯が折れたら
次は、もう歯を抜くしかありません。
歯の根っこ部分が残っていれば
歯を抜かずに保存して治療することもできますが
一般的には「すぐに抜歯です」と診断されることが
ほとんどです。
歯の神経を取った歯は折れやすい
ということを知って下さい。
インプラント治療も「かみあわせ」をきちんとすることを考慮し
治療計画をたてていないと、将来必ず故障します。
歯科治療で最も重要なことは「かみあわせ」です。
2020.05.01歯が急にしみて痛い!歯の破折
香川県 高松市の
かみあわせ専門
吉本歯科医院の吉本彰夫です。
あついお茶や冷たいお水を口に入れた時
歯が急にしみて痛い。
最初は我慢してぬるいお茶にしたり
痛い部分で噛まなかったりしていたのが
だんだん、ぬるいお茶を口の中にふくんだだけでも、キーン!!と
歯の神経に触るような激痛になってきた。
このような症状でお越し下さった患者さんです。
お口の中を診てみると
歯がパーンと割れていきます。
歯の表面だけが割れているのではなく
歯の根の部分までまき割りのように割れていました。
歯の表面だけが割れたり欠けている場合には
歯を抜かずに治療するということが
できます。
しかし、
歯の根っこまで折れている
歯根破折の状態になってしまうと
はやく歯を抜かなくてはいけない状態です。
放置しておくと
折れた部分から
ばい菌がはいり、歯を支えている骨が溶け始めます。
今回
歯が破折した原因は
「かみあわせ」によるものです。
この患者さんは
一日3回、電動歯ブラシをしてフロスをもされ
定期的に歯医者さんにもお掃除に通われていたそうです。
歯が破壊される根本原因を
お口の中に残したままでは
歯の予防はできません。
歯を失わないためには
歯磨きをしていたらいい
とだけ思っていると
将来かならずドミノ倒しのように
歯が破壊されてしまいます。
インプラント治療も「かみあわせ」をきちんとすることを考慮し
治療計画をたてていないと、将来必ず故障します。
歯科治療で最も重要なことは「かみあわせ」です。
2020.04.30何度治療しても、同じところが虫歯になる理由
香川県 高松市の
かみあわせ専門
吉本歯科医院の吉本彰夫です。
何度も治療しても
同じところばかりが何度が虫歯になるのは
そうなる原因がかならずお口の中にあるのです。
虫歯の原因は
はみがきをしなかったことによる
ばい菌だけではありません。
この患者さんのレントゲン写真をみていきましょう。
青い◯で囲んだ部分をご覧下さいね。
下の歯の6番目の歯、もうすでに過去に歯の神経を取る治療をしています。
上に被せものを何度もするのですが
何度も何度もはずれ、そのたびに削って治療することを
繰り返してこられたそうです。
下の6番目の歯にあたる上の歯も
白くなっていますね。
白くなっているのは
自分の歯ではなく
既に神経を取る治療をし、被せ物をしています。
つまり死んだ歯です。
この上の死んでしまった歯も
かみあわせをきちんとしておけば
もしかすると、歯の神経を取らずにすんだかもしれません。
根本原因は
かみあわせです。
もう一度ご覧下さい。
向かって左側の下の歯
一番はしに見えるのが
8番目の歯(親知らず)です。
8番目の歯(親知らず)を抜かずにおいておいたことにより
7番目の歯がまず横に倒れ少し、上に押し上げられています。
ドミノ倒しのように
歯は倒れます。
7番目の隣の歯、6番目の歯は
1本だけぴょこんと上に押し上げられています。
これは親知らずが横に押す力により
まずは横に倒れ
行き場がなくなりさらに上に歯が押し上げられたんですね。
上に押し上げられた6番目の歯は
1本だけ、上に持ち上がっていますので
当然、1本だけが上の歯にガンガンと当たります。
当たりが強すぎる状態が断続的に続くわけです。
下の6番目の歯が下から上にガンガン突き上げ
毎回のお食事で強く当たりますので
当然、破壊されます。
恐らく
上の歯は痛くなり
歯の神経を取る治療になったのでしょう。
そして今回
下の6番目の歯も
いよいよ破壊がすすみ
歯の根が激しく割れるような状態にまでなっていました。
この状態になり
吉本歯科医院にお越し下さいました。
歯の根が割れると
その歯はもう抜くしか手はありません。
最初にお口全体のかみあわせを診て
虫歯治療なり、かみあわせの調整治療を受けていたなら
こんなに多くの歯の神経を取る治療をする必要もなく
歯を抜かなくてはいけない状態にまでなってしまうことは
なかったのです。
歯の治療で
もっとも重要なことは
かみあわせです。
2020.04.29歯の神経が鼻の部屋まで突き抜けてしまった症例
香川県 高松市の
かみあわせ専門
吉本歯科医院の吉本彰夫です。
向かって左側の下の歯(7番目)の歯がグラグラとして抜けそうという
患者さんのレントゲン写真です。
7番目の歯の被せ物を外してみると
中はこのように
歯の根っこ部分は
大きく割れてしまっています。
ばい菌が入り放題の状態です。
歯の根が割れてしまっているので
この歯はもう抜くしか手がありません。
下の7番目の歯は
何度も同じところが虫歯になったんですということでした。
何度も繰り返し削って詰めての治療を
過去に繰り返して来られていました。
歯の神経を取る治療も
していたので歯の神経はすでに死んでいます。
7番目の歯の位置、おかしいと思いませんか?
もともと7番目の歯の位置はもっと下にあったはずです。
しかし
1本だけこんなに上に押し上げられている。
原因は
8の親知らずです。
親知らずが横からぐいぐいと押し続ける力により
何年もかけて7番目の歯が上に押し上げられました。
上に押し上げられることにより
下の7番目と噛み合う上の歯が強く当たります。
毎回のお食事で
夜寝ている時のかみしめで
どんどん強く当たり続けます。
下の7番目の歯と噛み合う上の歯をご覧ください。
ピンク色の線は口の部屋と鼻の部屋を塞ぐ壁です。
薄い骨です。
そして緑の線は
上の歯の神経部分です。
どうなっていますか?
なんと上の歯の神経部分が
鼻の部屋を突き破って鼻の部屋に突入していってます。
このような事例は
実はとても多いです。
副鼻腔炎や慢性鼻炎など
鼻の症状だと思っていたら
なんと口の中に原因があったということは
珍しい話ではありません。
何度も同じところが虫歯になる
何度も同じところの被せ物が外れる
こういった時
虫歯になったからまた削って詰めて治せばいい
被せ物が外れたから
またつければいい
そう、考えていると
最悪は、歯を抜かないといけない事態になったり
口と鼻を繋ぐ骨を突き破ってしまったり
ということが起こります。
お口の中は繋がっています。
その歯1本だけを見てその部分だけの治療をしていては
まもなくあなたは歯を多く失ってしまいます。
歯の治療で
最も重要なことは噛み合わせです。
2020.04.28歯根破折で抜歯。その原因はかみあわせ
香川県 高松市の
かみあわせ専門
吉本歯科医院の吉本彰夫です。
歯を削って詰めて治療していた部分がはずれたので
今度は再発しないような治療をしたいと
吉本歯科医院に来院されました。
被せ物が取れた歯の中身です。
ばい菌が入り込んで黒く中は柔らかくなってしまっています。
この患者さんは同じ部分が何度も虫歯になり
このように削って詰めてという治療を繰り返してこられていました。
しかし、またここでこのまま虫歯の中身をきれいにして
被せものをしたとしても
またすぐに同じように虫歯になってしまうのです。
それは
虫歯になる原因をお口の中から取り除いていないから、です。
今回、被せ物がこのように外れた歯の拡大写真はこれです。
そして
この歯をレントゲン写真でうつすと
何が起こっていると
思いますか?
根っこがひんまがって
横の歯に押しつぶされているんです。
隣の歯がどんどん押して
健康だった歯を潰して破壊しているんです。
この患者さんは
この部分を何度も虫歯治療を繰り返してこられたそうです。
何度治療しても
外れて痛くなっていた
最初は小さな詰め物ですんでいたんです。
でも、どんどん虫歯治療を繰り返すうちに
歯を大きく削り
大きな被せ物をしなくてはいけない状態にまでなっていました。
さらには
その過程で
「歯の神経を取る治療」まで
しています。
歯の神経を取る治療をしてしまった後は
その歯は死んだ歯です。
死んでいるので
痛いもしみるも感じません。
自覚症状がなくなります。
自覚症状がないまま
歯はさらに破壊を続けます。
さあ、この患者さんは
歯磨きをしなかったから、こんなに何度も虫歯を繰り返したのでしょうか?
違います。
原因は
かみあわせ、です。
R(右)したに8と赤く記しているのが親知らずです。
親知らずを抜かずに放置しておいたことで
親知らずがどんどん隣の歯を押し続け
ぐいぐいと隣の健康な歯たちを破壊し続けます。
健康だった歯の神経まで
取ってしまうことになったのです。
このような状態のまま
同じところに被せ物をしても
またすぐに破壊されます。
削っては詰めて削っては詰めて
という虫歯治療を繰り返し
さらに
親知らずの押す力が断続的にかかり続けたことにより
この患者さんの◯印の歯は
歯の根っこが折れていまっていました。
歯根破折
です。
歯根破折になってしまうと
歯を抜かなくてはいけないという診断になってしまうのです。
かみあわせをキチンとして
歯の治療をする
という意識を
どうか、歯磨きを毎日するのがあたりまえ
という意識と同じように
習慣化して欲しいです。
歯を抜かなくてはいけなくなると
その後は
入れ歯か
ブリッジか
インプラントです。
または、歯がないままか、です。
自分の歯に勝るものは
ありません。
2020.04.25歯が割れてしまう(歯根破折)と歯を抜くしか治療法はないのですか?
歯が割れた
奥歯が縦に割れた
歯に亀裂が入っている
という状態になってしまった時
「歯が割れたら、歯を抜くしか治療はないんですか?」という
ご相談はとても多く頂きます。
歯が割れてはいるけど
痛くはない
という方もいらっしゃいます。
痛くないので
そのまま抜かずに放置しておいてもいいのか等
ご不安になると思います。
歯が割れてしまった場合
歯を抜かずに残せるかどうかは
割れたのがどの部分か、どの程度割れたのか
によります。
歯の表面部分だけが割れていたり
小さな亀裂程度なら
歯を抜かずに残せることができます。
しかし
歯の根っこあたりまで
竹割のようにパーンと割れてしまっている場合には
残念ながら
抜かずに放置しておくと
危険です。
はやめに
抜歯処置を行うことを
おすすめします。
理由は
割れた部分から
ばい菌が侵入し
歯を支えている骨を溶かしてしまうという
ことが起こるから、です。
歯が割れたけど放置している
歯が割れたけど痛くないからそのままにしている
という場合には
どの部分で歯が割れてしまっているかということを
確認することをおすすめします。
2020.04.24歯が割れた場合は抜歯になりますか?
香川県 高松市のかみあわせ専門
吉本歯科医院の吉本彰夫です。
歯が割れてしまった場合は
歯を抜くしか方法はないですか?という
ご相談をよく頂きます。
割れた歯の状態によります。
上の方で割れているだけであれば
歯を抜かずに治療をすることができる場合もあります。
歯の根っこの方まで亀裂が入ってしまっている場合には
歯を抜かなくてはいけません。
これは患者さんご自身が肉眼でみて
判断できるものではありません。
歯が割れる
歯が欠ける
歯にひびが入る
ということは
そこに破壊的な力が断続的にかかっているということです。
歯磨きだけでの予防では
歯を守ることは
できません。
マウスピースをお作りの方は
かならずお休み前にマウスピースを装着して下さい。
寝ている時は
ものすごい力で歯軋りをしています。
歯軋りは誰でもするのです。
寝ている間に
ギューッと、すごい力で噛み締めているんです。
こんな力が
毎日のようにかかり続けるのなら
どんな健康な歯でも
どんなに自由診療でいい被せ物が入っていても
あっけなく破壊されます。
歯が欠けたり
歯が割れたり
歯が折れたり
歯にひびがはいったり
します。
そのような状態になると
最悪は
歯を抜かなくてはいけない
という状態にまでなってしまうのです。
どんな歯磨きをしていても
歯を抜かなくてはいけない
ということが起こってしまうのです。
2020.04.23歯周病はうつりますか?
香川県 高松市のかみあわせ専門
吉本歯科医院の吉本彰夫です。
歯周病は人へうつりますか?
というご相談をお受けします。
はい、歯周病は人から人へうつります。
感染症です。
お口の中の歯周病菌は
唾液を介して人から人にうつります。
唾液を介するので
同じスプーンや食器を使ったり
キスなどにより感染する可能性があるということです。
生まれたばかりの子供の口の中には
歯周病菌や虫歯菌は
存在しません。
歯周病菌は唾液により
人から人へうつります。
今では保健所やお母さんへの意識啓蒙のおかげで
ほぼなくなりましたが
過去の日本では
おかあさんやおばあちゃんが
お口の中で食べ物を噛み砕いたものを
赤ちゃんにそのままスプーンで食べさせたりということは
日常でした。
唾液はそのまま子供の口の入り
感染します。
若年性歯周病は10代でも20代でも、多い病気です。
30代の若い人であっても
多くの歯を次々失ってしまうということは
珍しいことではありません。
歯周病とは
歯を支えている骨がとけてなくなる病気の事を言います。
歯周病を引き起こす原因は
2つあります。
①感染による歯周病菌によるもの
②破壊的な力により歯や骨が壊されているもの
もし、歯周病が進行していると診断を受けた場合には
ご自分の歯周病を引き起こしている原因が一体
何なのかを知ることが重要です。