最近いろいろなところでお話をさせて頂くのですが、その中で、「なぜ、治療が成功していくのか?なぜ結果がだせていくのか?」というお話が出ました。
その中で、私は改めて私の学んだ師匠の教えに感謝しました。
なぜ、「治療が成功するのか?」「他ではうまくいかないことがなぜうまくいくのか?」
その答えは、基本原則「守破離(シュハリ)」を守っているから、とお答えしたい、そう思います。
教えられたことを教えられた通りに、教えられたことだけを、余計な入れ知恵をしない、他からの変なことをしない。
その「守(シュ)」を守るということをまず成功させる、ということを確実にこなしているからなのです。
パッと見、古い先生の言うこと、「あっそんな古い治療は」っということではなく、古い治療の先生にはそれなりの経験・実績があってそのところに行き着いている結果があるのです。
その結果と同じ結果が出せて初めて、その先生のやり方ではない考え方を守っていく、築いていくことをすれば良いのであって、その先生と同じ結果が出来る前に違う概念を入れることによって面倒くさいであるとか、大変だとか、そこで自分勝手にやってしまってはいけないのです。
私はこのことは吉本歯科医院のスタッフ達には折りにふれ話をしています。
何事も原理原則は同じだからだと思うからです。
例えば歯を削らない治療、薬で治す治療法という治療があります。
マスコミでも取り上げられ「夢の治療」とまで言われました。
しかし、薬で治す治療法であれば、毎日毎日その薬(抗菌剤)を調合しなければいけません。
しかもそれは、ドクターがしなければいけないということを教えられています。
でもじゃあ実際にその薬を毎日作っている先生、何人いらっしゃるんでしょう?
とっても大変です。その都度調合しなくてはならないんですから。。。
しかし、その都度調合するから薬(抗菌剤)の薬剤効果が最大限発揮されるわけなのです。
賞味期限が切れた薬、賞味期限の切れた食品を食べてたらどうでしょう。
当然おなかこわしますよね。
そんな薬で効くはずがないんです。
また、効かないから効きにくいから、それを何とかしようと思って全然違うものを混ぜる、サプリメントもそうですけど、ナトリウムとカルシウムとマグネシウムってまったく別物なんですね。
同じプラスイオンを持つものです。
そんなものを同時に飲むなんて医療では絶対にありえない話しです。
ただサプリメントにおいて、売りたいがために、薬じゃないから大丈夫といってそれを優先する人っていっぱいいるんですよね。
同じもの同士、違うもの同士を同時に多量に飲むなんて、まったく医療とか薬の世界においては、まったく無縁なものなんです。
そういうところをキチンとわきまえて薬というものは扱わなければいけません。多量に飲めば薬です。
よって薬で治す治療法を新抗菌剤療法だとかなんていうのは、まったく愚の骨頂なのです。
まったく違うものを混ぜたら、せっかくある効力をなくしてしまうということにつながってしまう場合もあります。
ですから、キチンとその薬(抗菌剤)をその分量で、その量だけキチンと清潔な状態でその日に薬を作る。
光と水、湿度は対敵ですから、きちっと避けるということ、ものすごく大事なのです。
そういうことをきちっと守らなければ、薬というのは効果がないのです。
吉本歯科医院で行う薬で治す治療法が成功する理由の一つです。
また接着に関してもそうです。
乾いた紙同士を糊でくっつければくっつきますが、濡れた紙同士というのは、いかがでしょう?ノリでくっつけてもすぐ剥がれちゃいますよね。
ですから、乾燥状態での実験データでもって、この接着剤はこのくらい良くくっつくという報告はありますけれども、それは空気中のどういう所の実験でしているかっていうと、空気中の湿度や温度まで管理された実験室において実験されているのです。
口の中の湿った状態ではなく、実験室と同じ状況下を口の治療中においても、作り出してあげなければならないのです。
つまりバキュームという掃除機みたいなのがありますけれども、あれでもって呼気の空気中に含まれている湿気をずっと接着操作が終わるまで吸い続けなければならないのです。
リン酸を代表とする酸処理によって、歯の表面をきれいにする。
その後、ばい菌がいっぱい入ってる唾液がかかってしまっては、まったく意味がないのです。
じゃあ、それをラバーダムにすればいいのか。
そういう簡単な問題ではないのです。
空気中の湿気をきちっと取ってやる、そういうことまでやって初めて接着というのは成功します。
ですから、そういう「守(シュ)」を守るというのはすごく大事なことです。
で、「守(シュ)」を守った上での「破(ハ)」であったり、「(離)リ」であったりするわけです。
それが成功していくと本当にいいものができていくわけです。
吉本歯科医院の薬で治す治療法
https://www.8181118.com/menu/02treatment01.php
最近、お問い合わせやご相談が多いことの一つに
「親知らずは抜いたほうがいいのか?」
「親知らずをおいておくと将来その歯が使えるではないか?」
「親知らずを抜くメリットとデメリットは?」
などなど、がございます。
親知らずに対するご相談がとても多いので改めて私、吉本彰夫の考えを
お伝えしておきますね。
■吉本歯科医院の親知らずに対する考え方について
奥歯が痛い
奥歯で噛めない
前歯が飛び出してきた
歯茎が腫れていたい
歯がしみる
いろいろと症状はございますが、その原因が「親知らずを放置しておいたことによる噛み合わせの悪化」ということがございます。
親知らずで、噛み合わせが悪化???
想像されにくいかと思いますが私どもの医院でも、過去に多くの患者さまが
このような症状で、親知らずが原因だった、というケースが非常に多くございます。
詳細は過去にもかいておりますのでこちらをご覧下さいね↓
https://www.8181118.com/director/2009/12/post-21.php
また、親知らずの事例もご紹介します↓
https://www.8181118.com/example/2009/04/post-1.php
吉本歯科医院では、親知らずに関してはほぼ99%抜いた方がいい、と結論づけております。
その理由はこちらのサイトに書いておりますので
どうぞご覧下さい
http://kami-awase.com/biting/factor.html
こんにちは
吉本歯科医院の院長、吉本彰夫です。
今日は吉本歯科医院へのご予約についてお話させて頂きます。
現在、私ども初めてお越しになられる患者様のご予約は、2~3週間以内はほぼ埋まっている状態が続いております。(特に土曜はご予約がお取りしにくくなっています)
もちろん、急患の方の場合は、応急処置にはなってしまいますが、対応させて頂きます。
ただ、インプラント手術中、特殊な外科手術中は一切対応ができませんので
こういった場合は、応急処置もお受けすることができません。
せっかくお電話を頂いたのに、すぐにご予約をお取りできなく大変申し訳なく思っております。
心からお詫び申し上げます。
受付で電話応対をしてくれている樋口も、お電話をお受けし、「すぐにご予約をお取り出来ない」旨をお伝えしなくてはならないことに対し、とても心を痛めております。
歯医者さんといえば、「痛くなってからいくもの」であり、「痛いときにすぐに診てもらえる」のが
歯医者さん、だと思われていますよね。
もちろん、その通りで、「痛い時にすぐに診て貰えない」なんて、嫌な歯医者、です(泣)
こんな心のジレンマを抱えながら日々、私達診療を続けています。
でも、だからこそ、
「歯医者さんは痛くなってからいくもの」という、この国のおかしな常識を変えていきたい、と思っています。
歯医者さんは「痛くならないように、行くもの」だと、普通に意識して頂けるために
私たちはあの手この手で情報を発信し続けます。
今日も吉本歯科医院には、「もっと早く教えてほしかった」「歯を失う前にこのことを知りたかった」という患者さんがお越しになられています。
吉本歯科医院へお越しになられる患者さんは、そのほとんどが、歯のことでは散々お悩みになられ長年苦労されてきた方が多いのです。
ですので、「歯の大切さ」はよくご存知の方がとても多い。
それも長いお付き合いを経て、私達の発信することをよくよく知ってくださったから、です。
私たちは、吉本歯科医院へ縁あってお越しになられる患者さんとはできれば一生お付き合いさせて
頂きたい、と考えています。
ですので、「その場限りのこと」はいたしたくありません。
そのためには、患者さんご自身の歯のこと、そして歯を支える骨のこと、そして顎の骨のことなど
詳しく現状をお知り頂く必要があるのです。
お口の中の詳しい検査、診断、そして、ご説明、この一連を行いたいと思うとどうしても
お時間を頂くことになってしまいます。
そのための、ご予約のお時間です。
ここ数年は私どもの治療に対する考え方に共感して下さる方が増え、お約束のご予約が
混み合ってきております。
新しくご予約を取りたいのにすぐにお取り出来なかった方
また、お痛みが出て駆け込んでくださった方
ご迷惑をおかけして本当に申し訳ございません。
私やスタッフの気持ちとしては、本当は求めてくださる全ての患者さんにすぐに対応して
差し上げたい。
しかし、お約束の患者さんがすでに診療室でお待ちになっている。
どうぞ深いご理解を頂ければ嬉しく思います。
そして、それでもお待ちいただき、ご予約をお取りいただけた場合には、私どもは本気でご相談を
お受けし、治療にあたってまいります。
ずうずうしい、しかも一方的なお願いですが、どうぞあたたかいご理解を頂きますよう
お願い致します。
「薬で治す治療法実習セミナー新基礎コース」が3月21日日曜日に大阪で開催され参加してきました.
薬で治す治療法は病巣無菌化組織修復療法薬で治す治療法の一つで,科学的に証明された治療法です.一般の方に判りにくいので,簡単に言うと「薬(抗菌剤)を使ってバイ菌を無菌化する治療法」です.
実はこのお話をお聞きするのは4回目になります.7,8年前になりますでしょうか東京での基礎コース,香川県歯科医師会が主催する学術講演会,東京でのアドバンスコースの3回でそれぞれお話を伺っていました.
吉本彰夫は良いと思った講演会には何度も参加させていただくようにしています.
なぜって思われる方もいらっしゃるかもしれません.
スタッフにも思われているかもしれません.
講演内容は毎回進化されており、
また吉本自身の受け取る能力も進化できます.
同じ内容を聞いても1回目と2回目そして3回目と感じることが違うのです.
本当の意味を受け取れるようになっていくことができるのです.
歯科医師は職人です.
例えば,ある治療法があるということを知っている.
受講して知っている.理解している.実際にできる.実際に結果を出せる.人に伝えることができる.人に教えることができる.それぞれのステージというものがあります.
それぞれのステージで受け取れる内容そのものが違うのです.
考え方そのものまで違うのです.
講演される先生もまた進化しており,過去の手法に修正があったり,より良くなっていたりします.
一生勉強と言われますが,まさにその通りです.数年前に受講された先生でうまくいかないことがあるという先生は何度も受講されることをお勧めします.
すでに薬で治す治療法実習セミナーの受講生は1万人を超えるほどらしいです.
しかし実際には50名程度しかものにできていないとおっしゃられていました.
その意味がよく解かりました.
さて今回は4回目ということもあって,先生に直接細かいご指導を受けることができました.
最初はこんな小さな質問をしてもいいのかと戸惑いましたが,逆に先生はさらに深く掘り下げて教えてくださいました.
何度も何でも私の質問にお答えいただきました.
患者様もご存知になられていた方が良いと思われる講義の内容を一部ご紹介しましょう!
・ 薬で治す治療法は虫歯の治療法だけではありません.
・ 薬で治す治療法1987年に学会発表されて以来,研究され実績をつまれたものである.最近でてきた全く新しい未知の治療法でもなければ,勘で行われているものでもない.十分な複数の研究によって裏づけされた科学的な治療法であり,十分な症例数を持った安全な治療法である.
・ 術者間による治療成績の差が大きい
・ 咬合(過か重のない噛み合わせ)と接着(封鎖)が重要である.
・ CR-inlayによる修復(補綴)は永久補綴ではない.磨り減ったり,脱落する可能性がある.
ここで,受講者向けですが,個別質問でお答えいただいたのですが,とても重要です.
・ 薬剤の稠度調整が以前と比べて硬くしている.
・ 薬剤は失活歯においても無機質にも有機質にも浸透していく.
なぜこんなことが重要かと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが,これは次亜塩素酸ナトリウム溶液の取り扱いにおいてとても重要な考え方です.
講演では時間が限られているので,局所のことを中心にお話されていますが,全体の噛み合わせ(咬合)から1本1本の歯の荷重バランスを考えられています.また接着歯学にも精通されています.これらのことは歯科医師みんな知っているはず,当たり前だからわざわざ大事な講義の時間を割いて話すほどの内容ではないと思われていらっしゃるかもしれません.つまり野球選手のイチローのように何でも問題なく簡単に出来てしまうのです.
ですので,受講生は自分で咬合と接着歯学の勉強と膨大な手技練習をつむ必要があります.そうすれば成功されると思います.
講義で知覚過敏のお話をされます.なぜでしょうか?知覚過敏に咬合が大きくかかわっていることを理解してほしいのだと思います.むし歯と呼ばれているものの原因に咬合が大きくかかわっていることを伝えられたかったのだと思います.咬合が原因であるという場合には,治療後にその原因も解決しておく必要があります.なぜ1回で治療を終えることを強調されるのでしょうか?なぜ30分なんでしょうか?なぜEDTAやNaOClでなければならないのでしょうか?なぜCR-inlayの作製を1度ではなく,なぜ2度に分けてコンタクトを作製されるのでしょうか?なぜマージン部は1塊で行わなければならないのでしょうか?
なぜあそこまで練りつぶさないといけないのでしょうか?すべて理由があります.そこが理解できるといろいろな症例に応用が利くと思われます.
「長期経過症例から口腔インプラント治療を検証する」と題して,岡山大学病院認定口腔インプラント講習会のインプラントセミナー(臨床講義)が3月18日木曜日に開催され、行って参りました。
また昨年5月に参加した第二回Pacific Osseointegration Conference(POC)でも吉本彰夫が師と仰ぎ、お世話になっている小宮山彌太郎先生と共にコアメンバーとして主催されています.
さらに私の母校、九州大学にも勤務されていらっしゃったこともあり,いろいろと丁寧なご指導を頂いています.とっても、人間味にあふれた素晴らしい先生です.
https://www.8181118.com/director/2009/06/03/
さて,今回のインプラントセミナーでは,外科出身の先生とは思えぬ,補綴(ほてつ)の基本というべき噛み合わせに重きを置いたお話を頂きました.
やはり長くインプラント治療に携われていらっしゃるからこそ,インプラントが長く安定できる条件に噛み合わせが必要であるとのことでした.
噛み合わせの安定がはかれない場合には,インプラントが危険である.そこだけ一部分だけの治療を希望される患者さまには,他医院での治療をお勧めされるようです.
私も同感です.
インプラントだから丈夫というと,歯よりは丈夫かも知れません.
しかし,単なるネジです.
噛み合わせを安定し続けるには,必要な場所に必要な本数が必要です.
よく何年持ちますか?というご質問を頂きますが,個々により条件はまったく違うのです.
患者様もご存知になられていた方が良いと思われる講義の内容を一部ご紹介しましょう。
・ 日本人の場合,上の総入れ歯では4本ではなく4本+2本の合計6本での治療が基本である.
・ 糖尿病は治療が終了した後も10年以上にわたり,リスクとなる.
・ 喫煙はリスクである.
・ ブラキサー(強い歯ぎしり等)はリスクである.治療後にブラキサーが再発することがある.
・ 噛み合わせの安定つまりバランスが重要である.顎位を安定させる大事な部位が保全されなければならない.
下記は懇親会の写真です.深夜までご教授いただきました.
生の声をリアルにお聞きできる機会は本当に貴重です。
来年も来て下さるといいなあ、とひそかに楽しみにしています。
また、歯科の治療で最も重要なのは、噛み合わせ(補綴)です。
それは、虫歯治療であれ、顎関節症の治療であれ、歯を美しく見せる審美歯科治療であれ、インプラント治療であれ原理原則は同じです。
専門用語で申しますと、咬合(こうごう)と呼ばれているものです。
吉本歯科医院ではお越しになられる患者さまに対して
「噛み合わせ(かみわせ)ということが、歯の治療においてはとっても大事なんですよ。」と、開業以来お伝えしております。
しかしこの「噛み合わせ(かみあわせ)ということが、最も歯の治療に大事だ」ということに全く気がついていない、そして噛み合わせを全く無視し、歯科治療の際に安易に歯を削ったり・・・・というのが通常の歯科医院では行なわれています。
また、噛み合わせの重要性は認識していても、実際に噛み合わせをきちんとできる方は、意外にも少ないのが現実です。
吉本歯科医院は「噛み合わせ(かみあわせ)のバランス」を専門に
「生涯ご自分の歯でものを噛むことができる」しあわせを手に入れて頂くお手伝いをする、という
歯を失わないための独自の歯科治療を行っております。
・・・という内容のことを詳しく書いたサイトができました(^^;)
良い噛み合わせについて、患者さまにチェアサイドでお話させて頂いておりますが
患者さまが事前に私、吉本彰夫が考える「良い噛み合わせ」について事前知識をお持ち頂いて
いればさらに話がスムーズに流れるだろう、、と考え今回このサイトをオープンしました。
吉本彰夫が考える良い噛み合わせについてどうぞご覧下さいね。
先週の土曜日、吉本歯科医院の歯科衛生士2名が親知らずの抜歯、親知らずを削って調整ということを行いました。
親知らずに関する私、吉本彰夫の考え方についてはブログでも書きました
https://www.8181118.com/director/2009/12/post-21.php
今回、改めて当院の歯科衛生士が親知らずがいかに噛み合わせのバランスに対して影響を
及ぼしているのか、ということを分り易く体験談としてまとめて書いてくれたので
ご紹介しますね。
https://www.8181118.com/manager/
また、吉本歯科医院では「噛み合わせ」に関して詳しく書いたサイトがありますのでこちらも
ご覧下さいね。
2010年2月6日(土)午後5時30~、TBS系列(山陽放送)「報道特集NEXT」の番組内で、歯科技工物問題に関して放送がありました.
http://www.tbs.co.jp/houtoku/onair/
報道された問題点は
・ 歯科医が指示して頼んだものとは異なる材料で作製されていた
・ 日本では25年前に使用が禁止されている「有害金属ベリリウム」が混入していた
・ 歯科技工物の安全性をどう確保するするのか?
・ 金属アレルギーが増えている.小さな水ぶくれが手のひらや足の裏にでき、皮膚が荒れてしまうだけでなく、放っておくと、胸や首、腰などの骨や関節が激しい炎症を起こし、激痛をもたらすこともある恐ろしい病である
・ ニッケル,コバルト,水銀,パラジウム等の歯科用金属を使ったパッチテストで陽性が増えている.
・ 中国での歯科技工のレベルは日本の30年前のレベルである.中国と日本では安全性に対する基準が違いすぎる.日本の厚生労働省研究班は報告で輸出型大型歯科技工所は問題ないとしている.
歯科理工学の教授が何人も取材に応じていました。
歯科理工学?聞きなれない名前ですよね.
主に歯科で使用する材料や器具の安全性や開発について研究を行っています.
院長吉本彰夫は(社)日本歯科理工学会のDentalMaterialsSeniorAdviserつまり指導医という立場を行っておりますので詳しくご紹介させていただきます.
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsdmd/index.shtml
さて歯科理工学の専門家として,一番懸念していることは,金属アレルギー患者さんが増えていることです.
金属アレルギーを引き起こす可能性のある材質を口腔内に入れるべきではないということです.
なぜ日本の厚生労働省研究班は報告で輸出型大型歯科技工所は問題ないとしたと思いますか?
これだけ金属アレルギーの患者さんが増えている.
今後も間違いなく増えていく.
どう考えても普通の方はおかしいと感じますよね.
これは日本の保険制度で認めている材質基準を崩せないという問題が前提条件としてあるためです.
この問題を否定してしまうと財政的問題で歯科を保険で診るためには今の何十倍何百倍以上もの税金を投入しなければ安全性を維持できなくなってしまうという問題が表面化してしまいます.
中国での歯科技工のレベルは日本の30年前のレベルであるとの報道がありましたが,実は日本自身がヨーロッパ諸国の安全基準からいうと何十年も遅れているのです.
以前にも記載したブログの内容ですが再度載せますね.
https://www.8181118.com/director/2009/11/post-16.php
https://www.8181118.com/director/2009/11/post-17.php
最近、患者さまからよく質問されることがあります。
「金属アレルギーで問題になっているアマルガム治療が自分の口の中にされており心配」
という内容です。
アマルガム治療とは、虫歯治療などの際に、歯を削って詰め物をします。その時に歯の詰め物に使われているアマルガムという金属が水銀中毒、また今よく騒がれている金属アレルギーを引き起こす原因となっている、と言われています。
あまりにも多いご質問なので、一度ここで私の考えについてお話させて頂きます。
近年マスコミでもアマルガム治療について、小さな水ぶくれが手のひらや足の裏にでき、皮膚が荒れてしまうだけでなく、放っておくと、胸や首、腰などの骨や関節が激しい炎症を起こし、激痛をもたらすこともある恐ろしい病と大々的に取り上げられご心配かと思います。
金属アレルギー検査をされてみて、もしアマルガムが溶け出しているようであれば治療をされることをおすすめします。
日本ではアマルガム治療は、保険診療で認められており、現在も一般的な治療として使われています。
アマルガムは、銀、スズ、銅、少量の亜鉛、そして残りの40~50%が水銀で構成されています。
この治療には賛否両論あります。
アメリカ歯科医師会(ADA)は、アマルガムに含まれる水銀は「安全」である、としています。
それに対し、スウェーデンやドイツでは使用が禁止されており、イギリスでも妊婦さんへの使用には警告を発しています。
私自身、学生時代にはアマルガムから生じる水銀よりも、食物や空気から生じる水銀の量の方が
多いことを教わりました。
しかし、これは実験室のお話であって、このアマルガムの予後は術者の腕によって、また口腔内の環境によって大きく左右されます。
実際は3年以内でほとんどのアマルガムは劣化を示しており、約10年後には
70%が溶けて消失するという結果を出している研究者もいます。
このような理由から私は吉本歯科医院では、虫歯治療に際し、「アマルガム治療」を行っておりません。
実際患者さんのお口の中で穴がポツポツと空いて溶け出していたり、ヒビが入ったり割れていることがほとんどであります。
簡単に口の中から金属が溶け出して体内に取り込まれている状況をみると、別の材料に置き換えた方が良いかと思われます。
確かに症状のない患者さんの方が数は多いかもしれません。
しかし、金属アレルギーは「なってから対策を考える」よりも、
「なる前に防ぐ」ほうが、望ましいといえます。
ただし、奥歯のかみ合わせの強い力がかかる部分では、保険診療で認められているコンポジットレジンなどの弱い材料に代えた場合、将来的にすり減ってかみ合わせの高さが変わって顎や全身に悪い影響を及ぼしかねないことや、破折して虫歯になりやすくなることもあります。
前回のブログにも紹介しました金属アレルギーですが、日本歯科新聞社発行の、「日本歯科新聞」2006年8月29日第1478号7面に掲載された吉本彰夫の記事「金属アレルギーを我々は食い止められるだろうか?」もご紹介します。
「金属アレルギーを我々は食い止められるだろうか?」
(社)日本補綴歯科学会第115回学術大会(札幌)に参加して
吉本彰夫
香川県高松市開業
日本補綴歯科学会専門医
日本接着歯学会認定医
平成18年7月8日(土),9日(日)札幌市にて(社)日本補綴歯科学会第115回学術大会が開催された。参加して感じた一開業医の雑感である。
「咬合・咀嚼が創る健康長寿」をメインテーマとし、多数の発表や講演が行われた。
多くの発表の中で特に気になる発表があった。
金属アレルギーの患者数推移とアレルゲン金属の種類である。
水銀アマルガムが「掌蹠膿疱症」を引き起こすことは我々にも周知の事実である。
また近年マスコミに、小さな水ぶくれが手のひらや足の裏にでき、皮膚が荒れてしまうだけでなく、放っておくと、胸や首、腰などの骨や関節が激しい炎症を起こし、激痛をもたらすこともある恐ろしい病と大々的に取り上げられた。
保険診療に普段使用しているパラジウムによる金属アレルギー患者数が増えている。
比率が増えている。いかがだろうか?
私自身10年ほど前の診療で、金銀パラジウム合金の補綴物が半年ほどで変色するケースを経験したことがある。
材料的な問題か鋳造欠陥によるものかとあまり気にも止めていなかった。
同一患者の別の部位に補綴を行った際、口腔内写真を撮影した。
半年後のリコール。
またしても変色していた。まさか!と思った。
当時、患者には個人差があるため唾液のpHが酸性なのかもしれないとリトマス試験紙にて確認したが、変色は認められなかった。
患者は保険診療を希望していたため、「色が変わっても機能的には問題ないですよ。安全ですよ。」とお話した。
不安がよぎっていた。
今回東京医科歯科大学から「近年における歯科アレルギー外来受診患者の病態およびパッチテスト陽性元素の変化」と題してポスター発表が行われた。
以前にも同様の他大学の発表を見たことがある。10年来の不安がよみがえってきた。
将来の恐ろしい予感がはしる。
確かに金銀パラジウム合金が近年何百万人とういう患者さんに使用されている。
金属アレルギーがパラジウムで増えて当然の結果なのかもしれない。
金属アレルギーを引き起こすのは金属ではなく、金属イオンである。確かに短期間に何らかの症状を呈する患者さんもいる。
しかし多くは何年も何十年も経過してから症状が現れてくる。
確かに症状のない患者さんの方が数は多いかもしれない。
限られた国家予算の中で贅沢は言えないのかも知れない。
しかし金属アレルギーは「なってから対策を考える」よりも、「なる前に防ぐ」ほうが、望ましいといえるのではないでしょうか?
少なくとも私の家族や身内にはそのような治療をしたくない。
シンポジウムⅡではメタルフリー補綴歯科の最前線として最新の金属を使わない治療や接着治療の重要性が論議された。
特に高橋英登(東京支部)先生の材料の特性を熟知したコアや接着治療の重要性、操作一つ一つの重要性、的確で確実な処理の重要性を教わった。
シラン処理の活性化は早速臨床に取り入れさせていただいた。
メタルフリーの時代がやってくる予感がした。
2月6日(土)午後5時30~、TBS系列(山陽放送)「報道特集NEX T」の番組内で、
中国歯科技工問題に関して放送予定は1回ですが、反響が大きければ「NEWS23」でも放送の可能性あるそうです。
というお知らせが歯科医師会から連絡がありました。
私どものメール相談にも、ここ2~3年で、技工物に関するお問い合わせ、ご相談を頂くことが
増えております。
ご自身が治療されたインプラントの技工物が、台湾や中国で作られたものであることがわかった等、といった内容です。
安価であるということがまず一番である、ということですが
医療の世界においてコストを下げるということはすなわち「医療の質の低下」を意味します。
患者さまに対して、どのような材料を、どういうところで作成して、という情報を
これからの歯科医院は患者さまに対して誠実にオープンにしていくことがもっと求められます。
内と外と嘘のない治療を行っていくこと、そして地道ではありますが、そのことを着実に
継続していくこと、それが一番大切なことだと感じます。
https://www.8181118.com/concept/material.php