ご紹介しました通り、当院の歯科衛生士小田裕子が結婚しました。
そこで「結婚とは?」と考えてみました。
亭主元気で留守がいい
女房と畳みは新しい方がいい
釣った魚に餌はやらない
こんな冗談話をよく耳にします。
日本は先進国の中では離婚率は低いそう、です。
しかし離婚率は低くても、その水面下では「一見うまくいっているが実は冷めている」場合は多そうです。
妻は主人を尊敬しない(できない)
夫は妻を女性としてみていない
そんな夫婦がうまくいくわけはありません。
しかし、一般的に夫婦は「夫婦関係は放置していてもうまくいく」と思い込んでいます。
だから「どうすれば長い期間にわたって夫婦関係がうまくいくか」などは考えたこともありません。
釣った魚に餌はやらない、とはいっても釣った魚と一生生きていくのに餌をやらないのでは死んでしまいます(――:)
私の印象では、女性はある時期「こんなはずじゃなかった」と夫婦関係を考えなおす瞬間があります。
しかし男性は考えません(笑)
あなたの周りを見回してください。
「あ~ん♪ダーリンが大好きでたまらないわ!!夫をこの世で一番尊敬してるわ」
なんてサラリと言える奥様はどれほどいるでしょうか?
また
「うちの奥さんは超、超、可愛い!!何回生まれ変わっても妻と結婚したい!」
なんてこれまたサラリと言えるご主人はどれほどいるでしょうか?
家の中が円満で、夫婦が仲良し。これは誰だってできることならそうしたいのです。
しかし、なかなかそうはいかないのが現実。
ではなぜうまくいかなくなるんでしょう?
ここで押さえておかないといけないこと
それは
人間関係は、男と女の関係も含め、すべては、双方の「思い込み」と「勘違い」で成り立っている非常に危ういものである、という大前提です。
人は誰しも好印象を持った相手には
「あの人はこうに違いない」
という自分勝手な思い込みと勘違いをします。
しかし、相手は生身の人間。
自分が望むようなリアクション、言葉、行動を100%返してくれるはずはありません。
そこで自分が理想とするような反応が返ってこなかった場合
「あの人はだめ、思ってた人と違う」
という事が、起こります。
そしてだんだん嫌な部分が目につき鼻につくようになってきて「相性が悪い!」や「育った環境が違いすぎる!」ともっともらしい理由をつけて納得するようになります。
最初はほんの小さな感情のすれ違いです。
しかし、小さな段階できっちりと対応しておかなかったために、どんどん重症になっていてしまうのです。
この世の中で放置しておいてうまくいくものは何もありません。
歯の虫歯と同じです(笑)
こまめな歯みがきを怠り、もう歯を抜かないといけないというほど重症になり骨まで溶け始めてきてはじめてその大事さに気がつくのです。
定期的にメインテナンスをしていたなら、こんな苦しい目に遭うこともなかったのに、と悔やみますが、残念ながら一番大事なものは失ってみてはじめてその大事さに気がつくものかもしれません。
我が家も結婚して5年ほどは、私は「結婚なんて全然いいもんじゃない!」と思っていました(笑)
しかし、今はコツを覚えたせいか、家の中はかなり平和です。
しかし生ものですのでどう動くかはわかりません(笑)
コツというのは簡単なルールです。
そして、「ここを踏んだら爆破するよ」という地雷が何なのかをお互いが知っておく、ということでもあります。
日本の国土は狭いです。
その狭い国土の中でさらに狭い家の中で生身の人間が一緒に暮らすわけです。
何もせず上手くいくほうが難しいのです。
何をしたら相手が喜ぶのか?
ではなく
何をしなければ相手は腹が立たないのか?
というポイントをお互いが知っておくこと、です。
相手が「されたら嫌なポイント」を押さえるのです。
そのために
お互いがインフォメーションをするのです。
これは職場でも、同じです。
私はこういうことをされるとすごく腹が立つ
私はこういう時、イライラして顔に出る
さらには
私は今朝嫌なことがあって今、すご~く腹が立っている
という些細な感情をインフォメーションするのです。
人間関係はすべては情報不足から始まります。
自分のことをわかってもらいたいと願うのなら、自分を知ってもらう必要があります。
自分の感情や心の中のことを話すことは苦手かもしれません。
しかしそれも習慣です。
慣れたらなんてことは、ないのです。
そしてそういうことがオープンに語られるようになれば自分はもっともっと過ごしやすくなります。
さらに、自分の願いや主張が通りやすくなるのです。
信号を見てください。
青はススメで、赤は止まれです。
しかしこれはそういうルールがあるから、みんなそのルールを知っているから事故に合わず上手に車を運転することができるのです。
夫婦の関係も全く同じです。
そして職場の人間関係は夫婦や家族の縮図ですので、夫婦の関係が平和に整うと、勝手に自分がやっている仕事も整ってくるのです。
単体で考えるのではなく、繋がっていると考えるのです。
すべてはコツを知ることがはじまります。
知らない人は衝突ばかりを繰り返し自己嫌悪に陥ります。
そしてそれは不幸です。
知っていれば、なんてことなく安全運転ができるのです。
時代は変わってます。
「誰の給料で食べさせてやってると思ってんだ!」
「誰のおかげで学校に行けると思ってるんだ!」
なんてことは地雷です(笑)
豊かな時代を謳歌してきているのが現代人です。
豊かな時代は、モノより心なのです。
感謝が足りないといわれていますが
感謝は強要されて沸きあがってくるようなものではなく、自発的に感じるものです。
こんなにモノがあふれ何でもお金があれば手に入るような時代には、人の心は必ずカラカラに渇くのです。
飢えているから、水が美味しいのであり、満タンに満たされ溢れそうな時に水をもらってもありがたくもなんともないのです。
夫は妻の
妻は夫の
心をぐっと満たす秘訣があります。
満たされた時はじめてお互いの心に「ああ、ありがたいな」という感謝の気持ちが湧きあがってきます。
感謝は強要されるものではありません。
自分の中から本当に「ありがたいなあ」という言葉が湧き上がってくるのを待つのです。
自分の心が感謝で満たされている時、人の心は一番穏やかで平和です。
不平不満を言っている時の心の中は嵐です。
一番最小の単位から満たしていくのです。
男はやはり男らしく、一家を率いるオスなのです。
強くて餌をもってきてくれるオスがいてそれを支え励ますのがメスです。
男は男らしく、女は女らしく対立せずに生きることができた時、それがいってみれば「夫婦円満」です。
仕事がだんだんうまくいかなくなった時期と、奥さんのアドバイスを聞かなくなった時期はほぼ一致する、と言います。
これはある種当たっています。
妻というのは一家を支える夫の裏から表から弱いところから強いところまで何もかも知りつくしています。
だから、どこでつまずくのか、どんな急所があるのかを誰よりも知っているわけです。
「仕事の話にお前は口を出すな!」と怒鳴りだしたなら、相当マズイ状況です。
安定した線を長い期間にわたって保てる人というのは、一緒に歩いている女房役の存在や、部下の話をよく聴ける人です。
感情的になって勢いで暴走してしまう人は、必ずどこかで自爆します。
本来「男性の本能」というものは暴走しやすいものです。
しかし、それが勢いにも繋がるので長所でもあるのです。
一発屋でアップダウンの激しい人であればあるほど、そばに女房役の存在が必要です。
「あなた、今いきすぎてますよ」
「今は気をつけたほうがいい」
「あの人とは深く関わらないほうがいい」
こんな直感は、「女性の本能」です。
何よりも安全安心を求める女性の保守的な本能がそこで上手に働いてくれるのです。
男にはオトコの役割があります。
女にはオンナの役割があります。
立場が違うのです。役割がまったく違うのです。
凸と凹で重なるからそこで最大の力を発揮するようになっているのです。
凸と凹がそれぞれの役割をちゃんと知り、動けば、たいがいのことはうまくいきます。
一度試してみてください(笑)
うまくいくようになると面白くなってくるので、さらに加速をかければいいのです。
一人の力より「お互いのないものを補い合う」ことで2+2が、10にも100にもなります。
男と女は
まったく違うんだ、ということを知る必要があります。
違うということを知るだけでも、新しい世界が広がります。
そして一番わかりあえにくい男女の関係に理解が進むことで、その他の人間関係など何のストレスもなくクリアできるようになるものです。
一番難しい問題を解けるのなら、あとは簡単ですよね?
私達が社会に出て展開しているあらゆる人間関係の縮図は家庭の中にあります。
親との関係、夫婦の関係、子供との関係
その中に自分の人間関係を構築するパターンが必ず隠れています。
整えるべきは家の中です。
そして、さらには自分の心の中を整えるのです。
心の中が静かな湖面のように落ち着いている人のところには、人は勝手に集まってくるものです。
平和な空気を醸し出しているところにしか、人は集まりません。
今はそういう時代なんです。
母性型の真髄だと私は思っています。